最後のレッドブル・エアレースは、まさに室屋義秀がいう「これまでにないドラマチックな展開」だった。台風接近という想定外の舞台で、敗者復活からの千葉大会優勝を果たした室屋や、総合ポイント1点差で年間総合初優勝を果たしたマット・ホールらが、ゲームを振り返った。
室屋義秀は5位で通過したレッドブル・エアレース千葉大会予選の7日、その室屋の出番の直前、ベン・マーフィー(イギリス)がパイロンをカットし飛行中止(SCO、SAFETY CLIMB OUT)に。このとき、観客が注目したのが、このパイロンの修復だ。
「すべてはオペレーションマニュアルどおり。レースが完全に終わった段階が正式な結果。きょうはこの予選が正式に認められたレース。あす決勝のラウンドオブ14が行われれば、それが結果になる。どんなことがあってもすべてマニュアルに従い、選手たちにポイントがつく」
エアレース千葉大会予選、室屋義秀の直前、ベン・マーフィー(イギリス)がパイロンをカットし飛行中止(SCO、SAFETY CLIMB OUT)。当日朝、木更津駐屯地のハンガー(機体格納庫)で「準備はできている。あとはやるだけ。トップを狙いたい」と話した室屋。
台風接近中のニッポン列島。刻々と変わる空もようを目視とデジタル気象情報をみながら、エアレースのあらゆる機関を管制するコントロールタワーに入ると、厳しいまなざしで海上を見つめる男たちの姿。
ことしで最後のレッドブル・エアレース。室屋が「ドラマチックな天気」と例えたように、日本列島に台風が接近していることを考慮し、運営側はあす9月8日決勝のスケジュールを大幅に変更。およそ5時間、前倒しで実施することを決めた。
「調整とテストを繰り返して、かなり飛び込んだトレーニングを積んできた。2015年から数えて5回目のレース。年々ファンも増えて、テレビの放送もあって、多くの人に知ってもらえた。航空界にとっては偉大なレースだった」
9月7・8日に幕張海浜公園で最終戦が行われる「レッドブルエアレース千葉2019」。レースだけではなく、空のサイドアクトにも注目だ。
ANA CargoとITを活用した物流事業を手がけるCBcloudは、MaaS(モビリティアズアサービス)の一環として、9月12日から国内主要7空港と全国の陸路をつなぐ新しい空陸一貫輸送サービスを共同で提供すると発表した。
レクサスは、9月7日・8日に幕張海浜公園で最終戦が行われる「レッドブルエアレース千葉2019」のイベント広場にて、エアロバティック・パイロット室屋義秀選手を応援するブース「レクサステント」を出展する。