いやはや、いかにも近代メルセデス的な味わいのあるクルマである。コクピットに腰をおろした瞬間にすでに、頼もしさと落ち着きを意識させられるのだが、走り出すとさらにその感覚に磨きがかかり、多くのユーザーに満足感を与えるのだろうと思わせられる。
『LS600h』最大の特徴は、世界最大級のハイブリッドエンジンを搭載していることだ。ただ、このハイブリッドシステムが興味深いのは、環境性能のみを狙っただけでなく、むしろエキストラパワーを得るためのハイブリッド化に思えることだ。
ボディのコンパクト化と軽量化が特徴の「スポルト」は、じつに活発に走るクルマになった。ダウンサイジングはドライバーの視点からも意識できる。
世界最速のコーナリングマシン。そういえるほど、『ランエボX』の旋回性能は際立っている。もともとワイドスタンスならではの安定感があり、さらにアンダーステアを完璧に制御するS-AWCが融合。
コモンレール式直噴ツインスクロールターボの1.6リッターユニットは、じつに爽快に吹け上がるのだ。
プレミアム仕様のシエロとて、じつに活発に走る。動力性能はたいしたことはないが、足まわりはかなり引き締められているから、まるでスポーツグレードであるかのようにキビキビと走る。
ターボとスーパーチャージャーをドッキングさせた1.4リッターユニットは、まずスタートの瞬間からすでに力強い。6速DSGは、ちょっと唐突な発進をするが、フロントに収まる心臓が、たった1.4リッターしかないものだとは気づくことはないだろう。
『カローラ』から派生した『オーリス』をベースに、さらにプレミアム感覚を盛り込んだのが『ブレイド』である。だからまず、居住性は上質なテイストでまとめられている。
サーキットでは絶対に負けない、とマツダの関係者が宣言するように、最近のスポーツを意識したSUVの中では、ダントツの速さを誇る。ちょっと大げさにいえば、SUVを超越してワゴン感覚のテイストなのだ。
スマートなスタイリングが物語るように、走り味はじつに洗練している。