背の高いSUVに対峙したときに感じるのは、重量感あふれる存在感だ。『Q3』の場合、ドアを開けたときの重厚な感触も、閉めたときの密閉感も、座って目の前に広がる質感あふれるインテリアも、どっしりとした質量を感じずにはいられない。
大学生の男子にアンケートをとると、クルマはミニバンがいいという答えが思いのほか多い。シェアハウスが人気という世代は、彼女とふたりきりより、遊ぶときは仲間もいっしょのほうが楽しいんだろうな、きっと。
黒鉛でサイアクという逆境から、超V字回復したディーゼルのイメージ。いまや、エコロジー&エコノミーの代表選手とまで言われ始めた。
999ccである。ターボがついているとはいえ、リッターカーのアウディなのである。
キレキレの6MTに対し、かなりマイルドな印象になるCVTである。「β」というのも理由のひとつ。「α」はステアリングが本革なのに対し、βはウレタンタイプなので、握り心地がわずかに太めでソフト。握ったとたんに、気合がほんのちょっとゆるむ感じがする。
デザインについては、もう文句なしのかわいさ。これはいわゆる、きゃりー・〇みゅ〇みゅの世界に近いものがあり、オジサマにはちんぷんかんぷんでもわかる人にはわかる。
「ハイブリッドないの?」ってディーラーに来る人が多いんだそうな。だから、メーカーもとにかくハイブリッド車を設定しようとする。けれど、ユーザーも「わーい、ハイブリッドだ。燃費いいんでしょ?」って、ぱくっと食いつく前に吟味していただきたい。
何年ものときをかけて向上し続けたクルマの走行性能。それらに加え、感じさせてくれる守られ感や、運転がうまくなったんじゃないかと気持ちよくさせてくれる感覚。こうしたプラスαの付加価値がいい意味で削ぎ落とされカタチを変えた。
FR、ああFR、FR。と、くだらない一句を詠んでいる場合ではないのだが、ハンドルを切った瞬間に「うひー!」と声が出るくらいFRを感じちゃったんだからしかたない。
どんなにかっこいい指導者がものすごくいいことを言っても、鼻毛が一本出ているだけで説得力はゼロになる。そう言ったのは私じゃない。かのなでしこJAPANをひっぱる佐々木監督だ。