標準車の『DS 4』に対し、最低地上高は20mm上がって170mm。けれど、全体的なボディサイズ、及びアイポイントは30mmプラスの、クロスバックである。走り出しは、ロードノイズが静か。車内への音の侵入が少なく、耳への負担がかなり小さい。
そもそも、このサイズのMTが楽しくないわけがない。全長3965mm。明らかに小さく、そして軽い。そこに1.6リットル+ターボエンジンが搭載されているのだから、そりゃもう走らせたら、体温が0.5度、心拍数が2割、血圧が3割上がるのである。計ったことないけれど。
パワーソースは、敢えての★2つ。これは本当に切実な願いで、改良していただきたいゆえの厳しい評価なのである。トヨタ『パッソ』は、振動が大きい。それもこのクルマが一番、使われるであろう40km/hあたりで。
スズキ『イグニス』、ちっちゃ。乗っているときはさほど感じないけれど、駐車スペースに収めるとその小ささに改めて見入ってしまう。
車内を広くして5人乗りに。FCユニットを収めてなお、これだけ広ければ十分な余裕をもって車内にいられる。低い重心で安定した走り。スポーツモードにすれば回生ブレーキがきいて、アクセルペダルへの反応が敏感になる。
ハッチバックスタイルといいつつ骨太で、どことなくSUVの匂いのするデザインである。後部座席は十分な広さだし、荷室は奥行きもある。遊びに行くにはもってこいのサイズ感。「ちょうどいい大きさ」を作ることにおいては、スズキの感度はとても高い。
重箱のスミをつつくのが好きなアラフィーとしては、評価されて当たり前なクルマへの★をいっぱいつけてしまい悔しい。だけど、改めて公道で試乗しても、この17インチタイヤのよさが浮き彫りになるばかりなのである。
全幅1620mmが1625mmにわずかに大きくなったとはいえ、日本の道でめちゃめちゃ使いやすいサイズであることに変わりはない。
ジャガーのイメージといえば、猫足である。凹凸をかるくいなし、加速も…と思っていたら、スポーツサルーンの『XE』の、あまりに地に足のついた走りに冷水を浴びせられた思いがする。私の抱き続けていた思い出はすでに彼方へと過ぎ去っていた。
メイクによって女性は驚くほど変わるというけれど、クルマの外観も変わる。『キャスト』は、ユーザーニーズによって「アクティバ」、「スタイル」と変化するけれど、この「スポーツ」も赤を印象的に配色することで、違う一面を見せている。