ルノーは、1964年に誕生した伝説のスポーツモデル「ルノー8 ゴルディーニ」へのオマージュとして、電動コンセプトカー「ルノー8 ゴルディーニ コンセプト」を発表した。
このコンセプトカーはパリモーターショーのルノーブースで初公開される予定だ。
■生きたヘリテージ
ルノー8 ゴルディーニ コンセプトは、フランスのモータースポーツを代表するアイコンへのオマージュにとどまらず、ルノーが自社のヘリテージをいかに継承しているかを示すものでもある。
このコンセプトカーは将来的にブランドの歴史の一部となり、フランスのフランに建設予定の「ルノー コレクションズ ミュージアム」に収蔵される計画だ。同ミュージアムは約15カ月後に一般公開される予定である。
■アイコンとしての原型
1964年に登場したルノー8 ゴルディーニは、95hpのリアマウントエンジンと後輪駆動を採用し、本格的なレーシング性能を持ちながらも高度な運転技術を要求するモデルだった。
ジャン・ラニョッティをはじめとする多くのドライバーにとって、優れた「トレーニングカー」として機能した。ゴルディーニの名を冠したスポーティーバージョンは、GTI現象が広まる10年前に高性能を手頃な価格で提供し、トレードマークのダブルホワイトストライプは時代を超えたアイコンとなった。
■100%ルノーのデザイン
ルノー8 ゴルディーニ コンセプトルノー8 ゴルディーニ コンセプトのデザインは、著名デザイナーのオラ・イトとのコラボレーションで生まれたR17ショーカーとは異なり、100%ルノー内製だ。
プロジェクトはルノー デザイン社内コンペとして始まり、ブランドのデザイナーたちから自発的に300点を超えるスケッチが集まった。クラシックなレトロスタイルから未来的なデザイン、ヘリテージとモダンを融合させたコンセプト、GTインスパイアのルックスまで、あらゆる方向性が探求された。
これらの提案から2案が選ばれ、2対5スケールのモックアップとして制作。両案を比較・検討した上で、それぞれの長所を組み合わせた最終デザインが完成した。
■レーシングプロポーション
ルノー8 ゴルディーニ コンセプト
ルノー8 ゴルディーニ コンセプトは全長4.12m、全幅1.88m、全高1.27mで、コンパクトかつダイナミックなプロポーションを持つ。フロントに19インチ、リアに20インチのホイールを装着し、現代のラリーカーのようにどっしりとした存在感を放つ2ドアクーペだ。
V字型デザインと6灯ヘッドライトで強調されたアグレッシブなフロントフェイスが特徴的だ。リアは幅広でマッスルな造形となっており、原型モデルの特徴であったリアマウントエンジンと後輪駆動を想起させる。現代版では270hpの電動モーターを搭載している。
■カフェレーサーの精神
ルノー8 ゴルディーニ コンセプトは、カスタムバイクの世界で人気の「カフェレーサー」トレンドを取り入れている。不要な要素を削ぎ落とし、素材とメカニカルパーツの美しさを最大限に引き出すというアプローチで、ルノー『5 ターボ 3E』のデザインにも採用された手法だ。
クロームのサイドモールディングはボディワークに直接統合され、フロントエンドにはボンネットの分割ラインがなく、レーシングカーのように一体で取り外せる構造となっている。
■デザインの随所に原型へのオマージュ
1964年のルノー8 ゴルディーニにインスパイアされた「ゴルディーニ」のレタリングは、オリジナルバッジの縞模様を取り入れて再設計された。8つのセグメントで構成された新しい「8」エンブレムも採用されている。
ウエストラインに沿ったエンボス加工、矩形のホイールアーチ、シェル型ドアミラー、リアベンチレーショングリルなど、原型モデルへの数多くのオマージュが随所に盛り込まれている。
トレードマークのダブルホワイトストライプは、装飾的な要素から構造的なコンポーネントへと進化。ウインドスクリーン下部のグリルやリアライトの発光グラフィックパターンなど、複数の要素がこのストライプに沿って配置されている。ストライプはインテリアにも延長され、ダッシュボード上部を横断しながら白からブルーへと色が変化する。
■シックなインテリア
ルノー8 ゴルディーニ コンセプトインテリアはブラッシュドアルミニウムとアルカンターラを組み合わせたミニマルなデザインを採用。丸型ダイヤルはデジタルディスプレイで、ブラッシュドアルミニウムのダッシュボードの上に浮かんでいるように見える。
バケットシートのセンター部分はブルーのコーデュロイで仕上げられ、オリジナルのシートを想起させる。ダッシュボード中央のストップウォッチボタンの赤いドットが唯一の視覚的アクセントとなっており、ドライビングへの集中を促すデザインとなっている。










