道路交通法の4月1日改正で、自動車が自転車を追い抜くとき(追い越しも含む)のルールが厳格化され、自動車が自転車の横を通るときの距離+速度の義務が書き込まれた。しかし距離や速度の具体的な数字は設定されていない。では実際の取締まりで、違反はどう判断されるか。
道路交通法の改正(第18条第3項の新設)では、自動車が自転車までの距離が取れる場合は、通常の追い越しが可能。自転車までの距離が取れない場合には、減速(徐行)するか追い抜かないことになる。警察は取締まりにあたって、距離・速度・危険性の“総合判断”で違反を認定することになる。
◆どんなケースで違反に?
実際の取り締まりではどう判断されるのか。警視庁の解説によると、交通違反の取締りは、原則として「指導警告」を行ない、危険・悪質な行為を「取締り」、という運用が基本だ。これを今回のルールに当てはめると、実務判断は次の通りとなると思われる。
●検挙されやすいケース
- 間隔不足で通過(間隔の目安は1m以上)
- 減速せずに追い抜き
- 自転車に危険を生じさせた
●指導または警告の可能性
- 減速しているが不充分(徐行の目安は20~30km/h)
●安全と判断されるケース
- 車線変更して充分な距離確保
- 後方で待機・徐行
◆3か月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金
違反した場合、3か月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金となる。さらに、交通反則通告制度(いわゆる青切符)の対象となり、反則金は普通車で7000円、違反点数は2点だ。
今回の改正により、自動車の自転車追い越しは「距離を空ける」か「減速する」かのいずれかが義務となった。ただし遵守すべきは○mの距離や○km/hの速度ではない。自転車との距離を空けても「自転車に危険を生じさせた」ら検挙の可能性があり、どんなに減速しても、やはり「自転車に危険を生じさせた」ら指導・警告の可能性があるわけだ。警察や自治体は「無理に抜かず、待つ判断」を推奨している。



