BASFは、中国・南京拠点における3-(ジメチルアミノ)プロピルアミン(DMAPA)およびポリエーテルアミン(PEA)の生産能力を拡大したと発表した。
今回稼働を開始した拡張プラントにより、同拠点の年間DMAPA生産能力は約2倍に、PEAの生産能力は約25%増強された。この拡張により、BASFはDMAPAの世界における年間生産能力を20%以上、約8万5000トンに拡大し、DMAPAの世界有数のメーカーとしての地位をさらに強化した。
2023年より、BASFは南京拠点で製造するアミン類ポートフォリオ全体において、使用する電力を100%再生可能な電力へと切り替えてきた。これはDMAPAおよびPEAに加え、tert-ブチルアミン(tBA)、n-オクチルアミン(NOA)、ならびに1,2-プロピレンジアミン(1,2-PDA)にも適用されている。
この変更により、基準年である2020年と比較して年間CO2排出量が約9800トン削減され、BASFの南京拠点におけるアミン類ポートフォリオ全体の平均製品カーボンフットプリント(PCF)は約4%低減した。この切り替えは、顧客側での変更が不要であり、スコープ3排出量を削減できるため、顧客にも付加価値をもたらす。
DMAPAはベタイン類の重要な構成要素であり、低刺激性の液体石鹸、シャンプー、食器用洗剤に使用されている。また、DMAPAは水処理剤や、農薬製品、潤滑油添加剤、ポリウレタンフォーム、エポキシ樹脂硬化剤の製造にも使用されている。
PEAは、プラスチック、ポリウレア塗料、接着剤、反応射出成形、風力発電所用ブレードの複合材の製造に使用されるエポキシ硬化剤の化学中間体である。BASFはBaxxodur(バクソデュアー)というブランドでPEAを提供している。



