ARAVは、ジャパンモビリティショー2025において、シャープとの協業による衛星通信を活用した建設機械の遠隔操縦ソリューションを展示すると発表した。
衛星通信は、セルラー通信が困難な場所でも高品質な通信を可能とし、海上や山地などでの通信手段として活用の拡大が期待されている。建設現場では通信環境が整っていない場所も多く、ネットワークの整備には時間を要するケースもあり、衛星通信の有用性が近年注目されている。
シャープは、スマートフォンの開発で培った設計や通信技術を応用し、高品質で高速大容量のネットワークを構築できる衛星通信ユーザー端末の開発を進めている。小型で軽量なため、船舶や自動車などのモビリティにも搭載することが可能だ。
ARAVは、建設機械向け遠隔操縦・自動操縦技術の分野で豊富な実績を持ち、多くのコア技術を保有している。両社は、互いの強みを融合することで、ARAVの遠隔操縦技術とシャープの小型・軽量の衛星通信ユーザー端末を組み合わせたソリューションを早期に開発する。
既存のネットワーク環境がない建設現場のDXおよび遠隔操縦の導入促進に貢献し、作業員の安全性確保や、建設業界の人手不足解消を目指す。
両社で連携し、2026年春に実証実験を実施する。国内のテストフィールドに配置された建設機械を衛星通信により台湾から遠隔操縦するほか、自動操縦も試行する。これにより、建設機械の操作性や通信の安定性を確認し、衛星通信の有効性と課題を検証していく。



