住友ゴムグループのファルケンタイヤヨーロッパは、ドイツで開催されたニュルブルクリンク耐久シリーズの最終戦4時間耐久レースに参戦し、最高峰クラスのSP9 PROにおいてポルシェ『911 GT3R』の4号車が優勝したと発表した。
今シーズン通算5勝目を飾ると共に、NLS Speed-Trophy部門でもチャンピオンに輝いた。
最終戦となるNLS第10戦の予選では、FKモータースポーツの2台はポールポジションを獲得すべく攻略に挑んだが、度重なるコース上の渋滞と追い越し禁止のイエローフラッグによってスピードを伸ばせず、3号車は5番手、4号車は7番手からのスタートポジションとなった。
午後に行われた決勝レースではスタート直後からファルケンモータースポーツの2台は目を見張るダッシュを見せ、瞬く間に先頭集団へと浮上した。
その後、4号車は他車との接触によりフロントバンパー交換を余儀なくされ、一時的に順位を落としたが、僚友の3号車はスリックタイヤを装着しながらも滑りやすいウエットコンディションの中で高いグリップ力を発揮し、激しい先頭争いを繰り広げた。
中盤には霧が立ち込める難しいコンディションとなり、レインタイヤへの交換も行われる中で、3人のドライバーはいずれもミスなく周回を重ねた。4号車の目覚ましい追い上げにより、レース中盤にはファルケンポルシェによる1-2体制を確立。その後も盤石のレースコントロールでチームとして今季5勝目を挙げ、3位の車輌に対し5分50秒もの差をつけ、ワンツーフィニッシュで有終の美を飾った。
さらに、ニコ・メンツェル選手は3号車・4号車の両マシンをドライブするダブルエントリーの活躍が高く評価され、レース後には「Driver of the Race(ドライバー・オブ・ザ・レース)」に選出された。
今シーズン、チームは5勝(うち4回がワンツーフィニッシュ)、12回の表彰台、2回のポールポジションを記録。その結果、NLS Speed-Trophy部門を2年連続で優勝した。
今回の結果は、ファルケンタイヤが有する卓越したパフォーマンスと耐久性、そして揺るぎない信頼性を改めて示すものとなった。
同社は、モータースポーツ活動を研究開発の場として積極的に活用している。ファルケンモータースポーツチームとの協業のもと、自動車の車輪速解析技術を応用した、独自のセンサーレスセンシング技術「センシングコア」の実証試験を、ニュルブルクリンク耐久シリーズにて実施している。
現在は、レース中のタイヤ内圧変化を早期に検知するシステムの開発に取り組んでいる。




