ジェネシス・マグマ・レーシングが開発中のハイパーカー『GMR-001』が、フランスのル・カステレで初のエンジン始動に成功した。車体にエンジンを搭載した状態で行われた。
同チームは2026年のFIA世界耐久選手権(WEC)参戦を目指しており、今回の成功は予定通りのスケジュールで達成された。ル・マン24時間レース終了直後から始まった開発車両の製造作業は、オレカの工場で経験豊富な技術者らによって進められた。

エンジンの搭載と始動は開発プロセスの重要なポイントとなった。V8ツインターボエンジンは7段変速機の全ギアで回転域テストを実施し、ハイブリッドシステムも正常に動作することが確認された。エンジンからバッテリーへの充電と、そのエネルギーをリアドライブシャフトに送る機能も実際のレース状況と同様にテストされた。
エンジン開発は2024年6月にヒョンデ・モータースポーツのパワートレイン部門が開始し、同社のWRC優勝マシンのエンジンをベースに設計された。2月にエンジン単体での初回始動に成功して以来、数か月間にわたってダイナモテストを実施し、性能と効率のシミュレーション検証を行ってきた。

GMR-001シャシーへのエンジン搭載により、次の開発段階への道筋が開かれた。初回走行テストは8月末に予定されており、ジェネシス・マグマ・レーシングとオレカの緊密な協力により、厳しい開発スケジュールに沿って作業が進められている。
現在も車両製造の最終段階が継続されており、テスト開始に向けた第1号車の完成後は、2026年シーズンのホモロゲーション開始前にGMR-001の開発を加速するため、さらなるシャシーの製造に焦点を移す予定だ。