なぜ日本に小型や軽トラックが普及したのか、変遷を探る

ダイハツ・ミゼット MP5型(1963年)
  • ダイハツ・ミゼット MP5型(1963年)
  • マツダ B360(1961年)
  • 小型・軽トラック年代記 [新装版]

『小型・軽トラック年代記 [新装版]』
三輪自動車の隆盛と四輪車の台頭 1904-1969
著者:桂木洋二
発行:グランプリ出版
定価:2200円
ISBN978-4-87687-406-4

トラックの変遷が最も顕著であった1904年から1969年までの小型・軽トラックを、現存しないメーカーのものも含め、貴重な写真を豊富に収録して、詳細に解説した1冊。

戦前、日本独特の自動車として誕生したオート三輪車をはじめ、戦後に登場しブームとなった軽三輪。さらには日本の経済成長とともに各メーカーが、開発にしのぎを削った小型・軽トラック。本書では、トラックの変遷が最も顕著であった1904年から1969年までの小型・軽トラックがどのように開発されたのかを当時の社会状況を含め、豊富な写真とともに紹介。巻末には主要メーカーの沿革一覧も収録されている。

マツダ B360(1961年)マツダ B360(1961年)

ページをめくる前まではそれぞれのクルマの解説なのだろうと思っていたが、実はそれだけではなく、それぞれの時代背景から始まり、その時代になぜこれらが生まれたのか。そして、時代の変遷のもとにどのように台数が増えていったかなど、実データをベースに考察しているので、市場動向が俯瞰して把握できる。

もちろん解説もクルマやメーカーなどもしっかりと記されているので、いまはないこんなメーカーやクルマがあったのかなど、知識欲を刺激してくれる書籍である。

※本書は、『小型・軽トラック年代記』(2020年3 月10日初版発行)の内容はそのままに、
カバーデザインを一新して刊行する新装版である。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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