JR東日本など4社が共同で保線管理システムを導入…線路メンテナンスを共通化

線路の歪みを測定しそのデータを鉄道事業者へ無線で伝送する軌道変位モニタリング装置と、枕木やレール締結装置の状態を撮影する軌道材料モニタリング装置からなる、線路設備モニタリング装置(JR東日本E233系の例)。
  • 線路の歪みを測定しそのデータを鉄道事業者へ無線で伝送する軌道変位モニタリング装置と、枕木やレール締結装置の状態を撮影する軌道材料モニタリング装置からなる、線路設備モニタリング装置(JR東日本E233系の例)。
  • 「ラモプラス」のシステムイメージ。参加事業者各自が使っているアプリなどを共有することで、線路状態モニタリング装置から得られたデータを同一プラットフォーム上で処理することができる。
  • 線路設備モニタリング装置の運用エリア。今後は東急や小田急にも導入される予定。

JR東日本、東京地下鉄(東京メトロ)、東急電鉄(東急)、小田急電鉄(小田急)は6月14日、保線管理システム「RAMos+」(ラモプラス)を導入すると発表した。

「ラモプラス」は、線路を専門とした技術コンサルティング会社である日本線路技術が開発。現在、JR東日本と東京メトロで旅客営業用の車両に搭載された線路設備モニタリング装置から高頻度に取得された線路状態のデータを共通のプラットフォームで処理できるシステムで、各自のシステムで処理するより開発費の削減やメンテナンスの向上が期待できるという。

「ラモプラス」のシステムイメージ。参加事業者各自が使っているアプリなどを共有することで、線路状態モニタリング装置から得られたデータを同一プラットフォーム上で処理することができる。「ラモプラス」のシステムイメージ。参加事業者各自が使っているアプリなどを共有することで、線路状態モニタリング装置から得られたデータを同一プラットフォーム上で処理することができる。

また、参加4社では線路設備モニタリングコンソーシアムを起ち上げ、今後、新たに線路設備モニタリング装置を導入する鉄道事業者に対して参加を呼びかけるとしており、アプリ開発などで協業することで効率的なメンテナンスや、蓄積データを学習データとして活用するためのAI処理技術の開発・精度向上につなげたいとしている。

線路設備モニタリング装置の運用エリア。今後は東急や小田急にも導入される予定。線路設備モニタリング装置の運用エリア。今後は東急や小田急にも導入される予定。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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