鉄道貨物の輸送力増強を国がアシスト…「骨太の方針2023」にモーダルシフト推進

函館本線・峰延~光珠内間を行く貨物列車。2023年4月10日。
  • 函館本線・峰延~光珠内間を行く貨物列車。2023年4月10日。
  • 国土交通省が示している2023年度のモーダルシフト等推進事業の概要。

斉藤鉄夫国土交通大臣は6月13日に開かれた定例会見で、6月7日に内閣府が公表した「経済財政運営と改革の基本方針 2023(仮称)」、いわゆる「骨太の方針2023」の原案で示されているモーダルシフトの推進について記者の質問に答えた。

「骨太の方針2023」では「物流の革新」という項目で、2024年度から実施されるトラックドライバーの時間外労働規制で物流への影響が懸念されるとして、モーダルシフトや省エネ化に資する車両・船舶の導入などが触れられている。

これに関連して鉄道貨物の役割や課題などを問われた斉藤大臣は、中長距離輸送を担う10トントラックと容量が等しく互換性の高い31フィートコンテナの取扱いの拡大、災害時の代行輸送の拠点となる貨物駅の施設整備などによる貨物鉄道ネットワークの強靭化・信頼性の向上などに取り組む考えを示した。

また、年間165億tに留まっているコンテナ輸送量を2025年度までに、政府目標と同じ209億tまで増やすというJR貨物の目標をアシストすることも表明しており、「貨物とトラックの連結を容易にすることと、それから鉄道貨物の弱点と言われていた災害に対して、そのリダンダンシーと言いますか、それを強化する災害対策を強化することによって、もっと鉄道貨物輸送を増やしていきたい」と述べた。

国土交通省が示している2023年度のモーダルシフト等推進事業の概要。国土交通省が示している2023年度のモーダルシフト等推進事業の概要。
《佐藤正樹》

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