中国の顧客ニーズに合った商品開発を急ぐレクサス、LM新型発表 アウトドア提案も…上海モーターショー2023

レクサス LM 新型(上海モーターショー2023)
  • レクサス LM 新型(上海モーターショー2023)
  • レクサス LM 新型
  • レクサス LM 新型
  • レクサス LM 新型
  • レクサス・インターナショナル・プレジデントの渡辺剛氏
  • レクサス エレクトリファイド・スポーツ
  • レクサス エレクトリファイド・スポーツ
  • レクサス ブース(上海モーターショー2023)

トヨタの高級車ブランド レクサスは、上海モーターショー2023の開幕初日にメディア発表を行った。レクサス・インターナショナル・プレジデントの渡辺剛氏はステージ上で、「中国は現在、世界最大の自動車市場に成長しており、笑顔を中国のお客様に届けるためには商品開発が急務だ。次のレクサスモデルは、中国のお客様に寄り添ったラインナップの拡充に努める」と述べた。

レクサス・インターナショナル・プレジデントの渡辺剛氏レクサス・インターナショナル・プレジデントの渡辺剛氏

今回、レクサス ブースでは「新型LM展示」「電動化・コンセプト展示」「アウトドア・スタイル展示」の3つのゾーンを設定している。

フラッグシップMPV『LM』の新型モデルを世界初公開。中国では2019年の上海モーターショーで初代『LM』を発表しており、今回は新型のデザインの一部を4月11日に先行公開していた。

レクサス LM 新型レクサス LM 新型

レクサスによれば「広い室内空間と非凡な動的性能を兼ね備え、車内の乗員一人一人が快適に過ごすことができる。落ち着いていて上品で、大気の卓越した車体の輪郭内に、運転者は簡単に直接、精確な操作の楽しみを享受することができるだけでなく、精緻な乗り心地と優れた騒音と振動抑制は、より繊細で滑らかな動的体験を作り出し、後列の乗客に瞑想の静謐な場所を提供することもできる」(筆者仮訳)という。また、「コックピット全体は“Dignified Elegance”の理念に基づいて設計され、研磨された人・車の会話を通じて運転者に“Lexus Driving Signature”がもたらす運転の楽しさを表現し、後部の空間はゆとりがあり、座席は快適に乗客の体形にフィットし、着席した瞬間に心身の十分な伸びと弛みを感じることができる」(同上)としている。

シートアレンジは4人、6人、7人乗りと、個人、事業、家庭などの多様なニーズを満たす配置とした。また、初めて採用した装備としては、「手すりとフットレストの加熱機能」「リアコンフォート運転モード」「リア自動空調制御システム」などを追加設定したほか、「周波数誘導ピストンバルブ付き適応調整可能なサスペンションシステムAVS」を採用することで、乗員の快適な移動を追求している。

「電動化・コンセプト展示」では、BEVの高性能スポーツカーコンセプト『エレクトリファイド・スポーツ』が登場。前衛的で大胆な設計となり、レクサスのラグジュアリー電動化の未来を表現した。また、市販化に近いコンセプトカーとして『RZ SPORTコンセプト』『RZ OUTDOORコンセプト』も展示し、BEVにおけるレクサスの多様性を表現している。

レクサス エレクトリファイド・スポーツレクサス エレクトリファイド・スポーツ

「アウトドア・スタイル展示」では、現在、中国のアウトドア・ブームを背景に、レクサスグッズで作られたキャンプエリアを演出し、豊かなライフスタイルを紹介。「愛車と一緒に多元的な生活を楽しむ」という理念をアピールした。プラグインハイブリッドをベースとした『NX』の改造車と『RX OUTDOORコンセプト』は、専属配置と装備により、ユーザーがアウトドアのライフスタイルを楽しむことをプッシュする。『ROVコンセプト』は水素燃料エンジンを搭載し、省エネ・環境保護を同時に役立たせ、険しい道路の運転性能はクロスカントリーでの体験を提案する。

レクサス ブース(上海モーターショー2023)レクサス ブース(上海モーターショー2023)

レクサス中国執行副社長の李暉氏は発表会で、「変革の時代において、ブランドの遺伝子を進化させ続け、顧客にレクサスの独自の価値を提供する。ユーザーに車の購入から使用まで、全てにおいて安心感を与え、ユーザー一人一人のレクサスに対する選択を失わない」と宣言している。

レクサス中国執行副社長の李暉氏レクサス中国執行副社長の李暉氏
《八杉理@現代文化研究所》

八杉理@現代文化研究所

八杉理|トヨタ自動車が全額出資する現代文化研究所・主任研究員。トヨタグループ各社をはじめ、日本の自動車業界のグローバルな事業戦略策定に参画。長く中国に居住し、各地の高度成長を肌で感じてきた。この経験から、現在でも現場主義に拘り、考察を続けている。また、クルマ好きで、世界の多様なモビリティを乗り歩く。著書に、『巨大化する中国自動車産業』日刊自動車新聞社、『東アジア地域協力の共同設計』ミネルヴァ書房等分担執筆のほか、業界団体や企業内でのセミナーも実施。専門業務分野は、中国・東アジアのモビリティ先端動向調査(CASE・MaaS、部品、炭素中立、SDGs)、ブランディング戦略、バリューチェーン事業化戦略、自動車ユーザー購買行動・イメージ・商品嗜好性分析、新興企業・競合企業の分析、これらに関する業界諸課題や市場参入へのアドバイザリー業務。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集