[カーオーディオ DIY]「車内静音化」も自分でできる?

「制振・吸音・断熱シート」の一例(フェリソニ・D-1)。
  • 「制振・吸音・断熱シート」の一例(フェリソニ・D-1)。

ここ数年、クルマいじりを楽しむドライバーが増えている。当連載では、そういった方々に向けて、カーオーディオアイテムの取り付け作業における“勘どころ”を解説している。今回から数回にわたっては、「車内静音化」について説明していく。

さて、最近のクルマは、エンジン音やマフラー音が静かだ。またハイブリッド車ではそもそもエンジンが動かない時間帯があり、EVに至っては常にエンジン音が聞こえてこない。結果、それまではエンジン音やマフラー音にかき消されていたロードノイズ等のその他の騒音が耳につくようになり、車内を静かにしたいというニーズがかつて以上に高まっている。

さて、それら騒音対策、つまりは「車内静音化」はDIYでもできるのだろうか……。

もちろん可能だが、簡単ではない場合も少なくない。特に徹底的に行おうと思うと、相当な手間がかかる。まず、フロアから侵入してくるロードノイズを小さくしたい場合には、フロア全面の鉄板に対して制振材を張り巡らせると効果的だが、それを行うにはシートからセンターコンソール等々、床に装着されているものをほぼすべて取り除く必要がある。そこまでするのはかなりのスキルが必要で、作業時間も長く要する。

ただし、極々ライトなメニューも有り得ている。まずおすすめなのは「足元に遮音シートを敷く」という方法だ。ちなみに、もしもカーペットをはがして多少足元周辺のパネル類を外すだけでフロアの鉄板にアクセスできるのであれば、鉄板に直接、制振材や遮音材を貼った方が良い。

なお制振材を貼る場合には、ドア内部の「デッドニング」のコツを説明したときに触れたとおり、鉄板の「脱脂(汚れ落とし)」を入念に行ってから作業を進めよう。そうしないと制振材がはがれやすくなる。

しかし最近のクルマは、足元だけであっても鉄板にアクセスするのが難しい場合が多い。シートやセンターコンソールのパネルまで外さないと、鉄板をむき出しにできないこともある。

そうであったら鉄板に制振材を貼るのは諦め、単にフロアマットの下に遮音シートのみを敷いてみよう。それだけでもある程度の効果を上げられるはずだ。

ところで当作業を実行するにあたり、守るべき重要な注意点が1つある。それは、「遮音シートの上に敷くフロアマットを滑らないようにすること」だ。特に、運転席側のフロアマットが滑るとペダル類に干渉し事故に繫がりかねない。なのでなんらかの手を使い、フロアマットをしっかり固定しよう。この処置をすることを、くれぐれもお忘れなきように。

今回は以上だ。次回もDIYにて行う「車内静音化」メニューを紹介していく。乞うご期待。

《太田祥三》

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