メルセデスベンツ『eスプリンター』次期型、航続475kmをテストで確認…実車は2023年2月デビュー予定

100km走行当たりのエネルギー消費量は21.9kWhと認定

次世代の電動商用車向け車台を初採用

2025年以降に発表する次世代車台をすべてEV専用にする計画

メルセデスベンツ eスプリンター 次期型のプロトタイプ
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メルセデスベンツ1130日、商用EVeスプリンター』(Mercedes-Benz eSprinter)の次期型を、20232月にワールドプレミアすると発表した。これに先駆け、量産プロトタイプによる航続確認テストを実施している。

100km走行当たりのエネルギー消費量は21.9kWhと認定

eスプリンターは、メルセデスベンツの主力商用バン、『スプリンター』のEVバージョンだ。メルセデスベンツは、eスプリンター次期型の量産プロトタイプによるリアルワールドでの走行テストを実施した。

走行テストはドイツのメルセデスベンツ博物館を起点に、メルセデスベンツのウンターテュルクハイム工場に向かい、いくつかのポイントを経由して、メルセデスベンツ博物館に戻るというもの。ルートは高速道路が主体で、最低地点は海抜210m、最高地点は海抜785m。走行テスト中、中立的な試験機関の「テュフズード」の検査官が助手席に同乗した。

走行テストの結果、1回の充電で最大475kmの航続が確認された。475kmを走行した時点で、メーターに表示された残りの航続可能距離は約20kmだった。テュフズードは、シュトゥットガルトからミュンヘンまでの区間で、 100km走行当たりのエネルギー消費量が21.9kWhと認定している。

◆次世代の電動商用車向け車台を初採用

メルセデスベンツは、eスプリンターの次期型に、次世代の電動商用車向け車台、「エレクトリック・バーサリティ・プラットフォーム」を初採用する予定だ。エレクトリック・バーサリティ・プラットフォームは、大型バンセグメント向けに新開発されたEVプラットフォームとなる。

次期eスプリンターは、柔軟性の高い新開発プラットフォームによって、3種類のバッテリーと複数のボディの組み合わせが可能になる。次期eスプリンターは、パネルバンやミニバンからトラックまで、ほぼすべてのビジネスシーンに適合する予定だ。この中には、4列シートのEVミニバンも含まれている。

メルセデスベンツはeスプリンター次期型を、2023年後半から生産する。生産を行うのは、米国サウスカロライナ州ノースチャールストン、ドイツ・デュッセルドルフとルートヴィッヒスフェルデの3工場だ。メルセデスベンツは、電動化シフトの一環として、3工場にそれぞれ約5000万ユーロを投資している。

2025年以降に発表する次世代車台をすべてEV専用にする計画

メルセデスベンツは商用EVとして、eスプリンター、『eヴィトー・パネルバン』、『eヴィトー・ツアラー』、『EQV』の4モデルを用意している。さらに、新型『eシタン』や、『Tクラス』ベースの『EQT』と、EVのラインナップを拡大していく。次期eスプリンターによってメルセデスベンツは、EV市場のリーダーを目指すという戦略を強調していくという

なお、メルセデスベンツは、2025年以降に発表する次世代車台を、すべてEV専用にする計画だ。そして、市場の状況が許せば、2030年から販売する全モデルをEVにするために、準備していく、としている。

《森脇稔》

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