日立ハイテクは7月25日、車載リチウムイオン電池の劣化状態を遠隔診断するサービスを開発したと発表した。
電気自動車(EV)の普及に向けて車載リチウムイオン電池の安定的、効率的な運用が重要になっている。日立ハイテクはこれまで、数千台規模で稼働中のEVのリチウムイオン電池データ、運行データを取得・解析することで、電池のパック単位・セル単位でリチウムイオン電池の劣化状態を正確に推定できる技術を開発した。
顧客が管理する車載電池の過去から現在まで、時系列の劣化状態を遠隔地でも把握、多数のEVを一元的、効率的にマネジメントできるサービスモデルを開発した。今回の取り組みは伊藤忠商事と共同で実証した。伊藤忠は自動車フリートマネジメントの知見を持っており、サービスを国内・海外の自動車車両メーカー、リース・金融会社に提案する。
日立ハイテクでは、2020年に、リチウムイオン電池の性能劣化や余寿命を瞬時に評価する電池劣化高速診断手法を開発した。加えて、今回の技術を日立製作所研究開発グループの協力のもと開発した。