アストンマーティン、『ヴァンテージ』を535馬力に強化…2022年のF1セーフティカーに

4.0リットルV8ツインターボエンジンをチューニング

200km/h走行時のダウンフォースが増加

F1セーフティカーならではの専用装備

アストンマーティン・ヴァンテージ のF1セーフティカー
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アストンマーティンは2月24日、『ヴァンテージ』(Aston Martin Vantage)が、2022年シーズンのF1の公式セーフティカーを務めると発表した。

◆4.0リットルV8ツインターボエンジンをチューニング

ヴァンテージのF1セーフティカーは、サーキットパフォーマンスとラップタイムの向上に焦点を当てて、ヴァンテージの性能を強化している。

その結果、4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力が510psから535psへ、25ps引き上げられた。69.8kgmの最大トルクは変わらないが、ピークトルクをより長く維持する設定とした。動力性能は、0~96km/hを3.5秒で駆け抜ける。

このエンジンをフロントに低く、なるべく後方に寄せて搭載することで、車両の重心を下げると同時に、50対50の理想的な前後重量配分を追求した。トランスミッションは専用で、アップシフト時、ダウンシフト時の両方でダイレクト感、精度およびコントロール性能が向上しているという。

アストンマーティン・ヴァンテージ のF1セーフティカーアストンマーティン・ヴァンテージ のF1セーフティカー

◆200km/h走行時のダウンフォースが増加

エアロダイナミクスの面では、ベーングリルにフロントリップスポイラーを組み合わせることで、200km/h走行時に155.6kgのダウンフォースを発生する。これは、市販モデルのヴァンテージよりも60kg以上大きい。

サスペンション、ステアリング、ダンパーのチューニングも変更され、フロントの構造剛性を高めるために、アンダーボディブレースの変更が行われた。エアロキットとロープロファイルタイヤも採用されている。エンジンの冷却性を高めるために、ボンネットにはダクトが追加された。

ブレーキは、市販モデルのヴァンテージに用意されるカーボンセラミックが装備された。フロントグリル内には、ブレーキダクトが追加されている。

アストンマーティン・ヴァンテージ のF1セーフティカーアストンマーティン・ヴァンテージ のF1セーフティカー

◆F1セーフティカーならではの専用装備

ボディカラーは、特別に開発された色、「アストンマーティンレーシンググリーン」だ。アストンマーティンのF1マシンを連想させる。ライムエッセンスのピンストライプが、フロントリップスポイラーに配される。LEDライトバー、無線アンテナ、LEDリアナンバープレートも装備されている。リアのナンバープレートには、LED照明によって「セーフティカー」と表示され、気象条件を問わず、後方の車両から識別できるようにした。リアカメラもライトバーに固定されており、ライブ映像をキャビン内のバックミラーに送信し、助手席からも後方をモニターできるようにした。

バケットシートには、6点式安全ハーネスが付く。ダッシュボードには2つの画面が設けられ、レース状況、ラップタイム、全F1マシンの位置など、さまざまな情報を表示する。

センターコンソールは、大幅に変更された。ロータリーダイヤルはカップホルダーの位置まで移動され、空いた場所にはサイレンの起動、無線通信、ライトバーのLED制御といったさまざまな作動を制御するスイッチコントロールシステムが設置されている。

なお、アストンマーティン・ヴァンテージの公式セーフティカーは、2022年シーズンのF1第3戦として、4月10日にオーストラリア・メルボルンで決勝レースを行うオーストラリアGPにおいて、実戦デビューを果たす予定だ。

《森脇稔》

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