腑に落ちない車検不正問題、愛知県警がネッツトヨタ愛知を捜索[新聞ウォッチ]

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トヨタ自動車系列の販売会社で相次ぎ車検の不正行為が判明。トヨタでは2日前の9月29日にはオンラインで記者会見を行い、国内販売事業本部長の佐藤康彦氏らが「心配とご迷惑をお掛けしました」と陳謝、これまでの調査結果と再発防止策などを発表した。

だが、一連の車検不正問題の“幕引き”を狙ったものの、そんなに甘くはなかったようだ。

トヨタのお膝元である愛知県警が、最初に不正が発覚したトヨタ系販売会社のネッツトヨタ愛知の店舗「プラザ豊橋」(豊橋市)を道路運送車両法違反と虚偽有印公文書作成容疑で家宅捜索していたことが明らかになったという。

朝日が9月30日付けの夕刊で報じたほか、きょうの各紙も「トヨタ販売店を家宅捜索、愛知県警、車検不正疑い」などのタイトルで社会面で大きく取り上げている。

記事によると、ネッツトヨタ愛知の販売店に捜索が行われたのは8月20日。県警は組織ぐるみだった疑いがあるとみて、押収した整備記録簿などから、不正が誰の指示でどのように行われたのか、実態解明を進めているという。

国土交通省中部運輸局は2020年12月、プラザ豊橋への抜き打ち監査を実施。その結果、2018年12月~今年1月に車検を実施した全5158台について、排ガスや速度計の検査を省いたり、実際に検査したかのような虚偽の整備記録を作成したりしていたことが発覚。3月に自動車整備事業の指定取り消しなどの行政処分を行っていた。

ネッツトヨタ愛知の担当者は「真摯に対応し、捜査に全面的に協力する」としているが、それにしても、県警の捜索から1か月以上も経過、しかもトヨタが全国の販売店の調査結果とともに、過剰な負担がかからないような作業現場の改善など再発防止を公表した翌日の報道である。腑に落ちないことも少なくなく、車検制度のあり方も含めて問題の根深さを思い知らされる。

2021年10月1日付

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●ホンダ、ロケット参入、20年代にも、試験機打ち上げへ(読売・2面)

●新総裁に注文相次ぐ、経団連感染対策や経済再生(読売・11面)

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●トヨタ販売店を捜索、愛知県警、8月不正車検容疑で(読売・23面)

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●東南アジア新車販売、2%増、8月、前月比、制限緩和で店舗再開(日経・17面)

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《福田俊之》

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