世界新車販売台数、2030年には電動車が内燃機関車を超える 矢野経済研究所

矢野経済研究所は、次世代車(xEV)およびキーデバイス/コンポーネント世界市場の調査を実施。2030年にはxEVが世界自動車新車販売台数の過半数を占めると予測した。

2020年の世界自動車新車販売台数は内燃機関車(ICE)が7266万台、xEVが582万7000台、合計で前年比13.6%減の7848万7000台。新型コロナウイルス感染拡大による生産工場の操業停止、ロックダウンによる一時的な消費活動の制限などが世界経済に影響を及ぼす中、世界の自動車新車販売台数は減少した。

一方、xEV(HEV、PHEV、EV、FCV)の新車販売台数は同19.5%増の582万7000台と好調に推移した。燃費規制や排ガス規制といった環境規制のほか、各国政府によるEV・PHEVに対する購入補助金が販売を後押した。また、今後は自動車メーカ各社がEVへのシフトを進めていることから、EVを中心にxEVの販売台数が増加していくものとみられる。一方で、xEVはICEに比べた車両価格の高さや、EV、PHEVは充電インフラの整備など、本格的な普及に向けての課題も多い。

現在、主機モータは内製品が主流となっているが、将来的にxEV需要が拡大して多品種生産されると内製品のみでは供給が間に合わなくなると想定される。特に数量が多く、低コストが要求される普及価格帯のxEVに搭載される主機モータは、外部調達によって賄われる見込み。実際に、NEV(New Energy Vehicle)規制を導入した中国などのように急速にEVへのシフトが進み、対応が迫られる状況では、開発期間の短縮やOEMが注力していないセグメントを製品ラインアップに加えたいなどの目的で、ティア1からEアクスルを調達するケースが増えているという。

また、新興EVメーカや異業種からの参入企業は、自社で内製するこだわりが既存自動車メーカーと比較して少なく、Eアクスルをまるごと調達することに抵抗がない。今後、自動車業界でも水平分業が進んだ場合、主機モータのシェアに変化が出るとみられ、新規参入企業の勢いがどこまで既存自動車メーカーを脅かすか注視していく必要がある。

2030年の世界自動車新車販売台数はICEが2020年比32.0%減の4942万台、xEVは同762.5%増の5026万台、合計が33.2%増の9968万台。ICEが49.6%、xEVが50.4%を占めると予測する。欧州では2035年にPHEVを含む内燃機関搭載モデルの販売禁止、米国では2030年に乗用車・小型トラックの販売比率の50%をZEV(Zero Emission Vehicle)化、中国では2030年にNEV40%、低燃費車45%とするなど、主要市場にてxEV普及に向けた目標が掲げられている。また、ホンダやメルセデス・ベンツ、GMなどがEV専業化する宣言を発表しており、当面はEVを中心としてxEVの普及が急速に進む見通しだ。

《纐纈敏也@DAYS》

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