ありきたりの言葉だが「郷に入れば郷に従え」ということか。タイヤメーカ―大手のブリヂストンが、2030年までに新たに販売する自動車用タイヤの9割を電気自動車(EV)向けに切り替えるという。 きょうの日経が報じている。それによると、EV用タイヤはゴムや部材の使用量が少なく、従来型に比べて2割軽く、走行時の抵抗も3割低く抑えられ、EVや燃料電池車(FCV)などの電動車の航続距離が伸びるのが特徴とされている。 まず欧州で従来型の生産設備をEV用に転換し、世界で50カ所ある工場の大半も順次改修するという。付加価値の高いEV用で先手を打ち、自動車大手などの顧客を囲い込む狙いのようだ。 また、きょうの毎日も人物コラム「ビジネスサロン」で同社の石橋秀一最高経営責任者(CEO)を取り上げている。それによると、世界的にEVシフトが加速している中で、タイヤメーカーも電動車時代に合わせた製品開発が求められているが、石橋CEOは「この新しい時代にしっかり対応していきたい」と話したという。 コラムでは、EVの走行距離はバッテリーが左右するが、バッテリーを多く積めば走行距離は伸ばせるものの、車体が重くなり、ガソリン車の燃費にあたる「電費」の改善につながらないなどと指摘。電費の向上には車体を軽くする必要があり、「タイヤも軽量化が求められている」などと伝えている。 電動車時代になれば「燃費」は死語となって、これまでほとんど聞いたこともない電力消費率の「電費」が新語・流行語大賞にノミネートされるのかも興味津々だ。 2021年9月15日付 ●株31年ぶり高値、経済正常化期待、終値3万670円、接種2回5割(読売・1面) ●カローラ初SUV、車内広く家族層狙う(読売・8面) ●やまないネット中傷、厳罰化悪質投稿抑止へ一歩(産経・29面) ●旭化成半導体工場の火災、ウェハー装置が原因か(日経・14面) ●ダイヤの9割EV用に、ブリヂストン、30年までに、高価格品、中韓勢に先手(日経・15面) ●ダイハツ、国内工場停止を再延長(日経・15面) ●繰り延べ税金資産が急増、航空・鉄道大手で最大、6月末(日経・16面)