コロナ禍でもアフターサービス満足度は向上、マスマーケット国産ブランドでは「ホンダ」がトップ…JDパワー

2021年日本自動車サービス満足度調査 顧客満足度ランキング(マスマーケット国産ブランド)
  • 2021年日本自動車サービス満足度調査 顧客満足度ランキング(マスマーケット国産ブランド)
  • 2021年日本自動車サービス満足度調査 顧客満足度ランキング(マスマーケット輸入ブランド)
  • 2021年日本自動車サービス満足度調査 顧客満足度ランキング(ラグジュアリーブランド)

J.D.パワージャパンは8月26日、2021年日本自動車サービス満足度調査の結果を発表。コロナ禍という厳しい状況の中、業界平均スコアは前年比8ポイント増の714ポイントに上昇していることが明らかになった。

日本自動車サービス顧客満足度調査は、年に1回、新車購入後14~49か月が経過した顧客を対象に、メーカー系正規販売店で直近1年間に点検や修理などのアフターサービスを利用した際の販売店対応に対する満足度を聴取し明らかにするもの。今年で20回目の実施となる。総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に「店舗施設・サポート」(34%)、「予約/入庫」(31%)、「サービス品質/納車」(35%)となっている(カッコ内は影響度)。

2021年の総合満足度の業界平均スコアは前年比8ポイント増の714ポイント。コロナ禍での評価の低下は見られていない。その理由として、ディーラーによる顧客対応の継続性が挙げられる。

本調査では顧客対応について入庫時および納車時における担当者からの説明の実施有無を聴取している。入庫時に「説明があった」(「丁寧な説明があった」「簡単な説明があった」を含む)と回答した割合は、「作業が完了するまでの所要時間・日数(95%)」「今回予定している具体的な作業の内容(93%)」等、9割以上。納車時でも「対応した作業の具体的な内容(96%)」「作業内容ごとの費用の明細(90%)」等、入庫時と同様に9割以上と、高い水準での説明が実施されていた。これらの回答割合は昨年と同水準を維持。コロナ禍でも顧客対応は安定して実施されていたことがわかった。

しかし、「丁寧な説明があった」割合のみでみると、入庫時の「走行距離や使用状況に応じた整備・部品交換の提案(28%)」や、納車時の「次回の整備予定や部品交換時期などのアドバイス(29%)」といったカーライフをサポートするような顧客対応については、他の説明項目に比べて低い水準に留まっている。総合満足度との関係をみると、「丁寧な説明があった」場合は、入庫時の「走行距離や使用状況に応じた整備・部品交換の提案」が833ポイント、納車時の「次回の整備予定や部品交換時期などのアドバイスが819ポイントで、それぞれ平均を約100ポイント上回っており、丁寧な説明の実施が高い満足度へとつながっている。

コロナ禍にてディーラーを取り巻く環境に変化がみられるが、ディーラーの活動は以前と変わらず安定して行われている。しかし、入庫時や納車時にて、作業内容や所用時間、費用の説明といった基本的な内容に加えて、車のコンディションや顧客ニーズを踏まえた具体的な提案やアドバイスを実施することの重要性も確認された。今後は、さらなる顧客満足度の向上のため、長期的なカーライフのサポートも見据えた一歩踏み込んだ対応を積極的に進めていくことが鍵となる。

ファクター別の業界平均スコアは、「店舗施設・サポート」719ポイント(前年比+6ポイント)、「予約/入庫」727ポイント(同+6ポイント)、「サービス品質/納車」719ポイント(同+11ポイント)だった。セグメント別の総合満足度スコアは、ラグジュアリーブランド平均が760ポイント(同+5ポイント)、マスマーケット国産ブランド平均は720ポイント(同+8ポイント)、マスマーケット輸入ブランド平均は729ポイント(同+13ポイント)となった。

総合満足度ランキングは、ラグジュアリーブランドで、全ファクターで最高評価を獲得したレクサスが805ポイントでトップ。2位はボルボ(769ポイント)、3位はメルセデスベンツ(744ポイント)、4位はBMW(743ポイント)、5位はアウディ(734ポイント)だった。

マスマーケット国産ブランドでは、全ファクターで最高評価を獲得したホンダが740ポイントでトップ。以下、2位日産(733ポイント)、3位トヨタ(726ポイント)、4位ダイハツ(720ポイント)、5位スバル(712ポイント)と続いた。

マスマーケット輸入ブランドは、「予約/入庫」ファクターで最高評価を獲得したMINIが745ポイントでトップ。以下、2位フォルクスワーゲン(744ポイント)、3位プジョー(718ポイント)、4位ルノー(714ポイント)となった。

《纐纈敏也@DAYS》

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