ケンウッド“ミラレコ”、使ってみたらマジでヤバかった![検証]

【検証】ケンウッド“ミラレコ”は使ってみたらマジでヤバかった!
  • 【検証】ケンウッド“ミラレコ”は使ってみたらマジでヤバかった!
  • 後付け感の少ないユニットで満足度は高い
  • フロントカメラは横にスライドできる機構を備えているのでバックミラーが大きい車種にも装着が可能だ
  • プリウスの後方視界を邪魔するサイドバー
  • 搭載したプリウスはユニットが見えないほどのプライバシーガラスとなっている
  • リアカメラの映像はサイドバーが映らないだけで満足。発色も良く非常に美しい映像に仕上がっている
  • 街灯が無い夜間の映像。後方車のヘッドライトも眩しくない
  • モニター右側を上下することでカメラアングルを変更することができる

純正でも採用が始まっているデジタルインナーミラー。社外品では海外メーカーが数年前から販売していたけれど、正直好きではなかったし物欲も湧かない製品だった。7月に発表されたケンウッド“ミラレコ”も半信半疑であったのだけれど・・・。

新製品はよく見えて当たり前
捻くれ者の自分が“ミラレコ”の実力を試す

こういったメディアの仕事をしていると新製品に触れあう機会があって、メーカーの想いや拘りを伺うことで、とても良い製品だなと感じる事はなかなか多い。そしてその中でも特別に良さを感じる事が稀にあり、今回検証した“ミラレコ”もその一つだ。

ケンウッド“ミラレコ”に関しては以前に取材を行っていて、その実力に取材へ参加したメンバー全員が“これはいいね!”と真面目に言うほどのクォリティだったのだけれど、取材は昼間のみで行われ、夜間の使用感は不明のまま、そしてメーカーが用意してくれたデモカーでの取材だったので、捻くれ者の自分は“たしかに凄い製品だけれど、この取材の雰囲気とデモカーに乗せられているんじゃね?”という思いが過ったので量産品が出来次第、貸し出しをお願いしていた。そして8月初旬に製品が届いたのでマイカーライフのデモカーである50プリウスへ装着。本当の実力を検証してみたのだ。

プリウスの欠点をカバーする事が出来る
デジタルインナーミラーの実用性

プリウスに乗った事がある人であれば分かると思うけれど、後方視界があまり良いとは言えないクルマだ。正式名称は分からないが、リアゲートのサイドバー???が邪魔をして視界が遮られ、バックミラーを見るといつも気になっていた部分だ。しかし“ミラレコ”を装着することでこの問題は一発で解決!邪魔なモノが入らない視界が確保された。これだけでもプリウスユーザーにとっては大きなメリットなのだけれど、使えば使うほど他部分の良さが出てくる高性能な製品なのだ。

自分がデジタルインナーミラーの評価が低かった理由として一番は“映像のスムーズさが欠ける”ところにあった。カクカクとした動き、コマ送り感がどうしても出ていて馴染めるものではなかったけれど、“ミラレコ”は驚くほどにスムーズな映像を見せてくれる。かなり濃いめのプライバシーガラス装着車でもクッキリ・ハッキリと後方視界を確保してくれていた。合わせて死角が減っているのもプラスポイント。広く歪みの少ない広角カメラなのでバックミラーやサイドミラーでは見えづらい部分も大部分でカバーしていた。

映像自体は16:9で撮られていて、デジタルインナーミラーに合わせて切り取られたものが映されている。なのでミラー右側を指で触りながら上下させることでデジタルインナーミラーに映される視野を動かすことも可能だ。この機能のおかげで車高や取り付け場所に左右されずにバックミラーとして最適な映像を映すことが出来る。輝度調整もミラー真ん中上部あたりを指で触って左右に動かせば調整可能。ミラーをポンッとタッチすることで前後カメラを1画面で映したり、フロントカメラのみを映したりの切り替えも行える。

毎日使うモノはストレスを感じたくない
普通に便利に使えるのがとても重要

一つの失敗談として書いておくと、デジタルインナーミラーの角度には注意しなければならない。元々はバックミラーなので長年のクセで後方視界を確保出来る角度で調整してしまうのだけれど、それだと車種によっては内装や自分がミラーに映り込んでしまって映像に被ってくるのだ。そしてドライブレコーダーのフロントカメラとしても機能しているので映り込みとフロントの画角をチェックしなければいけない。気付いてからは何も映り込まない角度に調整することでクリアな映像で運転することが出来る。“ミラレコ”画面の視野角はかなり広いので映像のクリアさを確保しながらどこかに映り込みの無い場所があるはずだ。まずはその場所探しからスタートしよう。

日陰やトンネル出入り口での白飛びに関しては、急激な明るさの変化に強い「WDR(ワイドダイナミックレンジ)」を搭載していて、一定以上の白飛びを感知すると瞬時に補正が入ってクリアな視界が確保される。その処理の優秀さにトンネルに入るのが楽しみになったほどだ。

土砂降りの雨でも視界はとても綺麗で、試しに“ミラレコ”を外してバックミラーの視界を確認してみると、確実に“ミラレコ”での視界の方がハッキリと見えて、雨粒までをも映しだしてコマ落ちも起こさずにスムーズな映像だったのはとても驚きだった。

懸念だった夜間の使用感は?

“ミラレコ”には前後カメラ共にソニー製の高感度CMOSセンサーSTARVISが採用されているので暗い場所でもしっかりと映してくれるはずと予想は出来ていた。そして自分はまぁまぁな田舎に住んでいるので街灯が少ないのは当然のこと、あっても間隔が広いので暗い中を走る機会が多い。後ろにクルマがいなければバックミラーは真っ暗だったイメージしか無い。そんな環境で“ミラレコ”を使ったらどうなるのかが今回一番知りたかったことなのだけれど、軽く想像を越えてきて笑えたほどだった。

驚いたのが街灯の無い所でも街路樹が見えるし、後にクルマがいても眩しさはかなり軽減され、ナンバーがちゃんと見えていること。これは純正のバックミラーでは感じられなかった事だ。そしてそれなりに店舗が並んでいる街道沿いでは店名が分かるレベルでしっかりと映像が映し出されている。見える事での安心感、これはかなり重要な事だなと改めて感じさせてくれたのだ。

そしてここまで触れなかったけれど、“ミラレコ”は前後共に207万画素フルハイビジョンカメラのドライブレコーダーなので万一への備えた高画質も実現している。別売の電源ケーブルを装着すれば最長24時間衝撃監視も可能だ。

約2週間ほど検証してみて改めて思った事は、シーンを選ばずどこでも見える、そして安心できるドライブレコーダー機能を持つケンウッド“ミラレコ”は想像以上にヤバかったということだ。

《藤澤純一》

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