ポルシェ、EV向け高性能電池を研究開発…エネルギー密度と充電性能を向上へ

フォルクスワーゲングループが開催した「パワーデー」に登壇したポルシェのオリバー・ブルーメCEO
  • フォルクスワーゲングループが開催した「パワーデー」に登壇したポルシェのオリバー・ブルーメCEO
  • ポルシェ・タイカン の800Vシステム
  • ポルシェ・タイカン の「パフォーマンス・バッテリー・プラス」

ポルシェ(Porsche)は3月16日、フォルクスワーゲングループが開催した「パワーデー」において、EVで高いエネルギー密度と、より優れた急速充電性能を実現するために、グラファイトアノードの代わりにシリコンを使用した高性能バッテリーを研究開発していると発表した。

高性能EVスポーツカーやレーシングカーは、バッテリー技術に関して、高い要求が課される。これらの要求を満たすために、ポルシェはシリコンを用いた高性能セルを開発している。シリコンがより高いエネルギー密度を可能にし、エネルギー回収と急速充電性能を向上させるなど、シリコンに大きな可能性があるためだという。

高性能EVスポーツカーやレーシングカーなどで、セルシステムに課せられる要求を満たすために、セルの化学的性質をグラファイトアノードからシリコンに変更する必要があるという。

シリコンを使用した高性能バッテリーは、新しい電解質と添加剤によって、75度を超える高温下でも作動する。シリコンをベースにした高性能バッテリーは当初、限定生産の高性能モデルやカスタマーモータースポーツで使用される予定。この新しいバッテリーは、欧州で生産する計画だ。

ポルシェは、最初はルマンレーシングカーのポルシェ『919』が、現在はEVスポーツカーの『タイカン』が、800ボルトテクノロジーの開発における先駆的な役割を担っている、としている。

《森脇稔》

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