三菱自 矢田部Co-COO、主力のアセアン市場「依然として厳しい状況が続いている」

三菱自動車工業は2月2日、2021年3月期第3四半期累計(4~12月)連結決算を発表した。その中で主力のアセアン市場について、担当の矢田部陽一郎Co-COOは「全体的に言うと、4月~12月までの状況は前年比約3割減と依然として厳しい状況が続いている」と述べた。

4~12月期の業績は売上高が9528億円(前年同期比42.8%減)、営業損益が867億円の赤字(同36億円の黒字)、当期純損益が2440億円の赤字(同117億円の赤字)と惨憺たる結果だった。この原因は言うまでもなく新型コロナウイルスの感染拡大で販売が大きく落ち込んだためだ。

なにしろ販売台数の減で前年同期よりも営業利益が1209億円も悪化したのだ。特にアセアン地域の落ち込みが大きく、485億円もマイナスになっている。台数にして約10万台も減少し、13万2000台だった。減少率にしてマイナス43%で、矢田部Co-COOが頭を痛めるのも無理もない。

「国によってまだら模様で、インドネシアとフィリピンでは回復が遅れている。タイはかなり回復していたが、12月に新型コロナウイルスの第2波が来て、12月後半から1月にかけて相当マーケットが冷え込んでいる。ベトナムについては、コロナウイルスのをかなり押さえ込んでいるので、マーケット自体は昨年から戻ってきている」と矢田部Co-COO。

特にタイの市場については、三菱自動車の苦戦が続いて目標の台数に達していないという。「うちの主力はピックアップの『トライトン』、MPVの『エクスパンダー』、それと小型乗用車のエコカー。小型乗用車は非常に価格競争が厳しく、ファイナンスを受ける条件も厳しくなっているので、今年はシェアを追うことはせずに、ピックアップとMPVの販売を伸ばしていこうと考えている。ただ、ピックアップは競合他社が新車を出して、厳しい闘いをしている状況だ」と矢田部Co-COOは説明する。

2021年3月期の通期業績予想は、売上高が1兆4600億円(前期比35.7%減)、営業損益が1000億円の赤字、当期純損益が3300億円の赤字で、前回公表時から上方修正をした。しかし、グロバールの販売台数は前期比29%減の80万2000台へと下方修正しているのだ。

文字通り、構造改革による固定費の削減が大きかったわけだ。2022年3月期の黒字化は見えてきたとのことだが、三菱自動車がさらに発展して行くには主力のアセアン市場で販売台数を伸ばし、存在感を示す以外にない。今のアセアン市場を考えると、その日はしばらく先になりそうだ。

《山田清志》

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