カーオーディオという趣味を嗜むにあたっては、「システムをどう組むか」を思案するところも楽しみ所の1つとなる。当特集では、その参考にしていただこうと「システム構築法」のいろいろを紹介している。 ◆“カロッツェリア”は「ハイエンド・メインユニット」を計4シリーズ、ラインナップ! 今回は、「ハイエンド・メインユニット」を核とする「システム構築法」について考えていく。なお、「ハイエンド・メインユニット」をリリースしているブランドは2つある。1つが“カロッツェリア”で、もう1つが“三菱電機”だ。今回はまず、“カロッツェリア”の製品にフォーカスする。 “カロッツェリア”は、「ハイエンド・メインユニット」と呼ぶべきモデルを計4シリーズ用意している。2つが1DIN機で、もう2つがAV一体型ナビだ。 最初に1DIN機についてみていこう。具体的には以下の2機種がそれに該当する。1機種が『DEH-P01』(税抜価格:10万円)で、もう1機種が『DEH-970』(税抜価格:3万5000円)だ。 これらが「ハイエンド・メインユニット」たり得ているポイントは、主には3点ある。1点目は「スピーカーをマルチ制御(1つ1つのスピーカーユニットを個別にコントロールすること)できること」、2点目は「サウンドチューニング機能が高度であること」。3点目は「高品位な音響パーツや高度な音響技術が盛り込まれていること」、以上だ。なお同社の通常のメインユニットの中にも「スピーカーをマルチ制御できる」モデルがいくつかある。しかしここで挙げたポイントの3つをすべて有しているのは、この2機種のみだ。 ちなみに「サウンドチューンング機能」については、例えば「イコライザー」に以下のような違いが現れている。その他の機種では詳細に調整できるものであってもバンド数は多くて「13」だが、『DEH-970』では「左右独立16バンド」仕様となっていて、『DEH-P01』では「左右独立31バンド」仕様となっている。バンド数が多く、しかもこの2機種では右chと左chを個別に調整できるようになっている。 ◆手軽にハイエンドカーオーディオを楽しみたいと思ったら、『DEH-970』が候補に! さて、これら2機種ではどのようなシステムが構築できるのかというと、『DEH-970』ではフロント2ウェイ+サブウーファーというスピーカーレイアウトに対応し、そして『DEH-P01』ではフロント3ウェイ+サブウーファーというスピーカーレイアウトに対応する。ともにサブウーファーを鳴らすには外部パワーアンプが必要となるが、フロントスピーカーは内蔵パワーアンプでマルチ駆動(1つ1つのスピーカーユニットをパワーアンプの1chずつを使って鳴らすこと)を行えて、そしてもちろん外部パワーアンプを使ったマルチアンプシステムも構築できる。 ちなみに、現存する「ハイエンド・メインユニット」の中で、内蔵・外部問わずフロント3ウェイをマルチ駆動できる機種は、『DEH-P01』をおいて他にはない(『ダイヤトーンサウンドナビ』ではフロント3ウェイをマルチ制御できるものの、マルチ駆動は行えない)。その点において当機は正真正銘にスペシャルなユニットとなっている。フロント3ウェイの構築が視野に入っているのなら、「ハイエンド・メインユニット」の中では当機が有力な候補と成り得る。 一方、フロント3ウェイを組むつもりがなければ『DEH-970』も候補になる。チューニング機能や内蔵パワーアンプの性能では『DEH-P01』に分があるが、当機は相当にリーズナブルだ。ハイエンドカーオーディオの入門機として抜群のコスパを発揮する。手軽にハイエンドカーオーディオの世界に触れてみたいと思ったら、当機の存在を思い出そう。 ◆音にとことんこだわったシステム作りをしたいなら、『サイバーナビXシリーズ』にご注目を! 続いては“カロッツェリア”のAV一体型ナビの「ハイエンド・メインユニット」についてみていこう。先述したとおり該当するシリーズは2つある。具体的には1つが『サイバーナビXシリーズ』で、もう1つが『サイバーナビ』だ。なお『サイバーナビXシリーズ』は画面のサイズ違いで2機種があり、『サイバーナビ』の方は、画面サイズや「ネットワークスティック」を同梱する・しないで計8機種展開されていて、さらには10型大画面の車種専用モデルもラインナップしている。 で、これらすべてには同等の「サウンドチューニング機能」が搭載されている。対応するスピーカーレイアウトはフロント2ウェイ+サブウーファーまでだが、各機能の能力は『DEH-P01』と同等だ(それ以上である部分もある)。 なお『サイバーナビXシリーズ』の各機は、搭載されている音響パーツや音響技術に一層の贅が尽くされているので、素の音質性能は『サイバーナビ』を上回っている。ナビタイプの「ハイエンド・メインユニット」を核にして音にとことんこだわってシステムを構築したいと思ったら、『サイバーナビXシリーズ』が向いている。 ただし、エンターテインメント能力の高さに注目するならば、通常の『サイバーナビ』も魅力的だ。当機の場合は、YouTubeをナビ画面上でブラウザを介して視聴できたり、家庭のブルーレイレコーダーとも繋がれる機能も搭載している。多彩なソースを楽しみたいと思ったときには『サイバーナビ』は大きな力を発揮する。 さて次回は、三菱電機の『ダイヤトーンサウンドナビ』を核とするシステム構築法を紹介する。お楽しみに。
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