【INDYCAR 最終戦】スコット・ディクソンが6度目の戴冠…佐藤琢磨は自己最高の年間7位、来季の継戦も決定

6度目の王座獲得を果たしたスコット・ディクソン。
  • 6度目の王座獲得を果たしたスコット・ディクソン。
  • 6度目の王座獲得を果たしたスコット・ディクソン。
  • #9 ディクソン、最終戦は3位という成績だった。
  • 2年ぶりの6冠目を決めて喜ぶディクソン。
  • 最終戦を制した#1 ニューガーデンだが、王座には届かず。
  • レース表彰式で健闘を讃え合う両雄、ディクソン(右)とニューガーデン(左)。
  • 最終戦10位の#30 佐藤琢磨、今季の年間ランクは自己最高の7位。
  • 来季の開幕戦も、このセント・ピーターズバーグが舞台となる予定。今回の今季最終戦からの“連戦”となる。

NTTインディカー・シリーズの2020年シーズン最終戦(第14戦)決勝レースが現地25日に実施され、スコット・ディクソンが2年ぶり6度目の戴冠を成し遂げた。佐藤琢磨は自己最高の年間総合ランキング7位を確保している。

コロナ禍の影響を大きく受けつつ進んできたシーズンが、ついに最終戦を迎えた。2020年シーズンのファイナルステージは、本来ならば3月に開幕戦を開催していたはずのセント・ピーターズバーグ市街地特設コース(米フロリダ州)。ここでスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)とジョセフ・ニューガーデン(#1 Team Penske/シボレー)のタイトル争いに決着がつく。

ポイント的にはシリーズをリードしてきたディクソンが圧倒的優位。ライバルのニューガーデンが最終戦で獲得可能な最大得点をゲットした場合でも、ディクソンは決勝9位でタイトルに手が届く。

予選でポールポジションを獲得したのはウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)。ニューガーデンが予選8位、ディクソンは“近所”の11位である。佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)は13位。

24台が出走して最終戦の決勝100周レースが始まった(路面ドライ、ただし途中で“天気雨”のような状況も)。

今季のインディカーは比較的平穏なレース展開が多い印象だったが、最終戦は途中からフルコースイエローコーションとなる事象が連発する流れへと転じていく。ポール発進だったパワー、最多ラップリードを確定したアレクサンダー・ロッシ(#27 Andretti Autosport/ホンダ)らがアクシデントで戦線離脱するなど、とにかく荒れた展開に(リザルト上はパワー24位、ロッシ21位。パワーは序盤からトラブルを抱え、早々に首位からは落ちていた)。

そのなかでチャンピオン候補のふたりは生き残り、着実に順位を上げていく。やがては終盤、ニューガーデンがトップに浮上し、ディクソンも3番手まで上がる。これはつまり、ニューガーデンが逆転連覇のための実質的最低条件ともいえる優勝に迫ったのと同時に、ディクソンが(止まらない限りは)充分に王座へと逃げ切れる順位状況にあることを意味してもいた(ボーナスポイントの動向から、既にディクソンは11位でOKとなっていた=手元計算)。

ニューガーデンは80~100周目をトップで走り、ディクソンに並ぶシーズン4勝目のチェッカーフラッグを受ける。そしてディクソンが2位パトリシオ・オワード(#5 Arrow McLaren SP/シボレー)に続いて3位でゴールし、2年ぶり6度目の王座へと自力で辿り着いたのであった。

2020年王者スコット・ディクソンのコメント
「すべてはチームのおかげだ。チームのみんなにはいくら感謝をしても感謝しきれないよ。チームオーナーのチップ・ガナッシ、レースディレクターのマイク・ハルとバリー・ワンザー、そしてホンダの関係者全員に『ありがとう』と言いたい。私は“Hondaパワー”で走ることを誇りに感じているし、今シーズン、ホンダは本当に凄いことを成し遂げてくれた。目標を見事に達成してくれたんだ」

「家族を含め、みんなに深く感謝している。決してひとつのことや、ひとりの人間の力によって(王座獲得が)達成されたのではない。チームの力だ。オフシーズンにはチーム内に多くの変更があった。来年も同じように変化はあるだろうけど、とにかくチームのみんなに本当に感謝している。これからみんなで乾杯をしようと思う」

ニュージーランド籍ドライバーのスコット・ディクソンは40歳。インディカーの初王座獲得は2003年で、以降、08、13、15、18年と冠を積み重ね、これで6回目のタイトルゲットである。長きに渡って安定的にトップで活躍し続けており、なぜか連覇がないのはインディカー七不思議のひとつだと思うが、それさえもむしろ安定感の証明のように思えてくる。

今季は開幕3連勝で主導権を確立したディクソン。後半戦はニューガーデンの追撃を受け、点差以上に接近した印象を抱かせもしたが、しっかりと王座への道を先頭で走り抜けた。12月で30歳というニューガーデンに逆転連覇を許せば、彼が近4年で3回の王座獲得ということになり、世代交代の感も増してくるところ。そこでディクソンが帝王たる存在感を見せつけたシーズンでもあった。

琢磨は最終戦10位。じわじわと順位を上げていたのだが、終盤にペナルティを受けて後退する一幕などもあり、もっと上も目指せたが10位に留まった、そんな格好の一戦であった。

11年目の参戦だった琢磨は、今季ドライバーズポイントランキングで7位を守ってシーズンを終了。これは自己最高位となっている。また、最終戦のレースウイーク中には来季も現所属のRahal Letterman Lanigan Racingに留まって継戦することが決定、発表されている。

#30 佐藤琢磨のコメント
「セント・ピーターズバーグにまた戻ってこられてよかったです。今日は厳しいレースでした。後半、6番手につけて、トップ5でゴールする可能性が見えていました。しかし他車とのアクシデントがあり、ペナルティを受けたのは不運にも自分の方だけでした」

「(ペナルティで)リスタート時に最後尾(順位的には15番手あたり)まで下げられ、自分のレースは実質的に終わってしまいました。それでも、そこからトップ10まで順位を挽回し、(チームメイトの#15)グレアム・レイホールと一緒にゴールを迎えることができました(レイホールは9位)」

「素晴らしいシーズンでした。もう一度、みんなに御礼を言いたいと思います。エンジニアのエディー・ジョーンズ、ありがとう。カーナンバー30のマシンで働いてくれたメカニックたちも、ありがとう。Rahal Letterman Lanigan Racingは本当に素晴らしい仕事をしてくれました」

「また2021年もこのチームでともに戦えることを誇りに感じます。今季は7位というキャリア最高のシリーズランキングを手にすることになりましたが、今日のレースではもっと上位でゴールしたかったですね。それでも、ファンタスティックなシーズンであったことに変わりはありません。みなさん、また2021年にお会いしましょう」

来季2021年のインディカー・シリーズは現時点で全17レースの日程が組まれており、3月にセント・ピーターズバーグで開幕する予定。琢磨が連覇での通算3勝目を目指す第105回インディ500は、5月30日が決勝開催予定日になっている。

《遠藤俊幸》

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