【第104回インディ500】佐藤琢磨が自己最高の予選3位、8月23日の決勝は最前列からのスタート

インディ500の予選における自己最高位を更新、3位となった#30 佐藤琢磨。
  • インディ500の予選における自己最高位を更新、3位となった#30 佐藤琢磨。
  • インディ500の予選における自己最高位を更新、3位となった#30 佐藤琢磨。
  • インディ500の予選における自己最高位を更新、3位となった#30 佐藤琢磨。
  • ポールポジションを獲得した#98 マルコ・アンドレッティ。
  • ポールポジションを獲得した#98 マルコ・アンドレッティ。
  • #66 フェルナンド・アロンソは予選26位。
  • #66 フェルナンド・アロンソは予選26位。
  • 8月のインディ500、決勝日は現地23日の予定だ。

コロナ禍により例年の5月開催から8月23日を決勝日とする日程に延期された「第104回インディ500」、その予選が現地15~16日に実施され、3年ぶりの優勝を目指す佐藤琢磨が予選3位、フロントロウ(3台並び)を獲得した。

第104回インディアナポリス500マイルレースが、当初予定より約3カ月遅れの開催時期を迎えた(今季のNTTインディカー・シリーズのラウンド数的には第7戦にあたる)。無観客開催だが、世界3大レースのひとつであり、北米最大最高のレースイベントとしての価値が揺らぐことはまったくない。ある意味では、例年以上に深く大きく、ウイナーの名は人々の心に刻まれることにもなるだろう。

インディ500の予選は、聖地インディアナポリス・モーター・スピードウェイのオーバルコースを単独で連続4周した平均速度を指標に争われる。今年は33台参戦なので台数的な面での予選落ちはない。走行は12日から始まっており、予選は15~16日の2日間。初日の上位9台に入ると、2日目の「ファストナイン・シュートアウト」と呼ばれるポールポジション争い(予選1~9位争い)に参加できる流れだ(予選10位以下は初日の順位で確定)。

佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)は初日9位でファストナイン・シュートアウトに進出。そして翌日、6ポジションアップとなる予選3位をゲットした。インディ500は3列並びのグリッドなので、最前列からのスタート権を獲得したことになる。

#30 佐藤琢磨のコメント
「まず、(ポールを獲得した)マルコ・アンドレッティと彼のチームにおめでとうと言いたいですね。彼らは今年も本当に素晴らしいパフォーマンスを見せてきています。自分たちとしては、フロントロウからスタートする権利を獲得したのですから、とても大きな成果をあげられたと喜んでいます」

「チームのスタッフ全員がオフシーズンの間からハードワークを続けてきて、パフォーマンスを進歩させ、それが今日の結果につながりました。ホンダの仕事ぶりも偉大なものです。素晴らしい仕事をチームとホンダが成し遂げてくれました。これからはレースに集中します。これまでのプラクティスで自分たちの空力セッティングがレースで力を発揮すると確信してもいますから、レースを戦う日をとても楽しみにしています」

琢磨にとって過去10回挑んだインディ500での予選最高位は、初優勝を果たした第101回大会(2017年5月)の4位。今回が予選での自己最高位更新となった(インディ500以外のシリーズ戦では豊富なポールポジション獲得実績がある)。

インディ500は長いレースであり、一概にはいえないかもしれないが抜けるコースでの戦いでもあるので、予選順位の決勝結果直結度は決して高くはないだろう。でも、予選上位につければ、まずレース序盤のアクシデント遭遇率は低くなる。そしてなによりも自陣に自信をもたらし、ライバルたちへの先制ジャブとして有効だ。まずは好発進となった琢磨である。

ポールポジションはマルコ・アンドレッティ(#98 Andretti Herta w/Marco & Curb-Agajanian/ホンダ)が獲得、先頭発進からインディ500初制覇を目指す(インディ500の決勝過去最高位は2位)。なお、彼のファストナイン・シュートアウトでの4周平均速度は231.068mph(約370km/h)だった。予選2位はシリーズ5冠、インディ500は2008年に制しているスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)。ファストナイン・シュートアウトにはホンダ勢が8台進出と、予選ではシボレー勢を圧倒している。

インディ500に勝てば世界3大レース制覇となるフェルナンド・アロンソ(#66 Arrow McLaren SP/シボレー)は、予選26位。2017年以来となる2度目のインディ500決勝で、グラハム・ヒルに続く偉業達成へと挑む(アロンソのインディ500への挑戦は3回目。昨年は予選落ちだった)。

なお、アロンソがF1モナコGP(06年初優勝)、ルマン24時間(18年初優勝)とあわせた世界3大レース制覇に“リーチ”をかけてからインディ500に挑戦するのは今年で2回目、リーチ状態でのインディ500決勝は初ということになる。

注目の決勝は現地23日。琢磨の3年ぶり2度目の頂点奪取に、より一層大きな期待がかかる状況となってきた。

《遠藤俊幸》

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