メルセデスベンツ Sクラス 次期型、プロトタイプの写真…最新「Eアクティブ・ボディ・コントロール」採用

48Vの電気システムを備えたアクティブサスペンション

運転状況を毎秒1000回分析しサスペンションを最適調整

エアサスにセミサポートハイドロニューマチックシステムを追加

メルセデスベンツ Sクラス 次期型のプロトタイプ
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メルセデスベンツは7月29日、次期『Sクラス』(Mercedes-Benz S-Class)のプロトタイプの写真を公開し、同車に最新の「Eアクティブ・ボディ・コントロール」を採用すると発表した。

48Vの電気システムを備えたアクティブサスペンション

Eアクティブ・ボディ・コントロールは、道路の凹凸やコーナリング状態に合わせて快適な乗り心地を作り出す48Vの電気システムを備えたアクティブサスペンションだ。凹凸の激しい路面を走行する際には、エネルギーの回収も行うことができる。Eアクティブ・ボディ・コントロールは、ハイドロニューマチック(油圧空圧)装置により、ダイナミックに変化する力を発生させてエアサスペンションが発生する力に重ね合わせ、加減速中や横方向の加速が発生するカーブなどにおいて、車体をアクティブに支持・減衰するシステムだ。

さらに、このサスペンションには、ダイナミックカーブ機能として、「CURVE」を採用している。コーナリング時には、二輪車のようにボディを内側に3段階で傾けることで、乗員に感じられる遠心力を低減する。また、カメラで路面を常に監視し、凹凸を検知すると、その箇所に差しかかる前にサスペンションが対応し、凹凸の大部分を吸収する「ロードサーフィススキャン」機能を備えており、乗り心地をさらに改善させる。

運転状況を毎秒1000回分析しサスペンションを最適調整

次期Sクラスにオプション設定される最新のEアクティブ・ボディ・コントロールサスペンションには、5つのマルチコアプロセッサー、20を超えるセンサーとステレオカメラを使用することにより、さまざまな運転状況に予測的に対応する。

最新のEアクティブ・ボディ・コントロールは、48ボルトベースのフルアクティブサスペンションだ。さまざまな走行モードにおいて、ハンドリング特性に非常に幅広いバリエーションを可能にする。

システムのコントロールユニットは、運転状況を毎秒1000回分析し、それに応じてサスペンションを最適に調整する。Eアクティブ・ボディ・コントロールは、ボディのロール、ピッチ、リフトに対応するだけでなく、各ホイールで減衰力とスプリングレートを個別に調整することができる。

走行モードが「コンフォート」時には、ロードサーフィススキャン機能がステレオ多目的カメラを使用して、車両前方の路面を監視する。道路の段差を通過する時には、スプリングストラットが作動して、不快な動きを大幅に低減するという。

エアサスにセミサポートハイドロニューマチックシステムを追加

次期Sクラスの最新Eアクティブ・ボディ・コントロールでは、エアサスペンションにセミサポートハイドロニューマチックシステムが追加される。これにより、エアサスペンションが車体のベース荷重を支え、段階的にレベルを調整する。

セミサポートハイドロニューマチックシステムは、エアサスペンションの動きを支援し、車体を積極的に支えて減衰させる。 各ホイールの車軸には、ダンパーが取り付けられており、2つの作動チャンバーには、調整可能な減衰バルブと油圧リザーバーが装備されている。ダンパーは、油圧ラインによって48Vネットワークのインテリジェントモーターとポンプユニットに接続されている。

モーターとポンプユニットが作動することにより、油圧が変化し、ダンパー内の圧力に差が生まれ、アクティブな力を発生させることができるという。4つの車輪すべてのモーターとポンプユニットは、エアサスペンション用のバルブとコンプレッサーも作動させる中央制御ユニットによって調整され、常にサスペンションシステム全体をコントロールする。

メルセデスベンツは、次期Sクラスがその革新的な伝統を継承し、再び新基準を打ち立てる。次期Sクラスは、安全性や快適性、効率の面まで、あらゆる領域で革新をもたらす、としている。

《森脇稔》

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