トヨタのミドルサイズセダン『カムリ』。フルモデルチェンジされた新型は「理屈抜きに格好いいクルマ」を目指し、デザインを練った。TNGAプラットフォームの導入により低重心を実現、スタイルだけではなく走りにもこだわったという。2021年2月には内外装や安全性能を一部改良したモデルの販売が開始された。
目次
- TNGA採用ですべてを一新、意のままの走りと美しいデザインを実現
- 勝又CE「理屈抜きに格好良いと言って頂けるクルマを目指した」
- 【試乗】そもそもセダン復権の必要はあるんだっけ?…岩貞るみこ
- IIHS衝突安全、トップセーフティピック+…全項目で最高評価
- フルTNGAで既成概念を打ち壊せ[デザイナーインタビュー]
- スポーティな新グレード「WS」を設定…価格は367万円から
- 【800km試乗】実はライバル不在? トヨタの“良いクルマ”への想い、仕立てと走りに
- ミドルクラスセダン復権の兆し!? 注目4車種デザイン比較…インサイト、カムリほか
- 【改良新型】洗練された内外装、先進安全機能も強化 発売
- 【改良新型】GRパーツ発売、迫力のスタイリングを演出
TNGA採用ですべてを一新、意のままの走りと美しいデザインを実現
トヨタ自動車は、ミッドサイズセダン『カムリ』をフルモデルチェンジし、7月10日より販売を開始した。
新型カムリは、TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)に基づきプラットフォーム、ユニット、電子系など全ての部品をゼロから開発。エモーショナルで美しいデザイン、意のままの走り、上質な乗り味を実現した。
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勝又CE「理屈抜きに格好良いと言って頂けるクルマを目指した」
トヨタ自動車は7月10日、『カムリ』を全面改良し、発売した。チーフエンジニアを務める勝又正人氏は同日都内で開いた発表会で「これはカムリじゃないよね、あるいは理屈抜きに格好良いね、そういうふうに言って頂けるようなクルマを目指して開発をしてきた」と振り返った。
というのも「これまでのカムリは北米を中心にホワイトブレッド、つまり食パンといわれてきた。無くてはならないもの、安心なクルマという意味では大変ありがたいニックネーム。その結果もあって全米乗用車15年連続ナンバーワンにつながったのだと思っている。だが一方で良いクルマなんだけどワクワクドキドキしないという意味でもある」からだ。
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【試乗】そもそもセダン復権の必要はあるんだっけ?…岩貞るみこ
狙うはセダン復権である。バブル崩壊に前後して登場したミニバンブーム以降、そして日本では受け入れられないと言われていた5ドアが、『プリウス』で成功したあとは、すっかり主役の座を奪われたままの日本のセダン。こんなはずではないとジリジリ巻き返しを狙っているのは知っていたが、まさか『カムリ』がその手を挙げるとは。
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IIHS衝突安全、トップセーフティピック+…全項目で最高評価
米国IIHS(道路安全保険協会)は、2018年モデルとして投入された新型トヨタ『カムリ』の衝突安全テストの結果を公表し、最高評価の「2017トップセーフティピック+」に認定すると発表した。
IIHSの「トップセーフティピック」を獲得するには、前面衝突、側面衝突、追突想定、スモールオーバーラップ衝突、ロールオーバー(車両転覆)の各耐衝撃性能試験のすべてにおいて、最高の「Good」評価となるのが条件。また、前面衝突予防評価において、「ベーシック」を獲得することも要求される。
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フルTNGAで既成概念を打ち壊せ[デザイナーインタビュー]
日本カーオブザイヤー2017-2018の10ベストカーに選ばれたトヨタ『カムリ』。そのデザインは、先代とは大きくイメージを変え、非常にスマートな印象を与えている。そこで、なぜここまで大きく印象を変えたのか、デザイナーに聞いてみた。
◇セクシーさをデザインに
---:今回のフルモデルチェンジで、大きくデザインが変更されました。まずはそのデザインコンセプトを教えてください。
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スポーティな新グレード「WS」を設定…価格は367万円から
トヨタ自動車は、FFセダン『カムリ』を一部改良するとともに、新グレード「WS」を設定し、8月1日より販売を開始した。価格は367万2000円から。
新設定のWSは、エッジの利いたスポーティなデザインとカムリ本来の上質感を両立。低重心のワイドボディにスポーティなパーツを装着し、走りの良さを感じさせるデザインとした。
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【800km試乗】実はライバル不在? トヨタの“良いクルマ”への想い、仕立てと走りに
トヨタ自動車のミドルクラスセダン『カムリ』で800kmほどツーリングする機会を得たので、インプレッションをお届けする。
カムリはアメリカ市場のミディアムクラスにおけるベストセラーモデル。2017年にデビューした現行モデルは1980年に登場した初代から数えて第10世代にあたる。アメリカでは2.5リットル+8速AT、2.5リットルハイブリッド、3.5リットルV6の3つのパワートレインがあるが、日本ではハイブリッドのみが販売されている。
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ミドルクラスセダン復権の兆し!? 注目4車種デザイン比較…インサイト、カムリほか
日本では、セダン人気の低迷が囁かれて久しい。市場の主役は、コンパクトクラスではハッチバックとSUV、それ以上のクラスではミニバンとSUVが担っている。かつてはどのクラスでも「基本中の基本」として数多くのセダンが存在していたが、いまやすっかり少数派になってしまった。
しかし世界を見渡せば、先進国でも新興国でも「フォーマルさ」というセダンの価値は変わっていない。日本でもラージクラスでは法人需要が確実に存在しているし、大衆レベルでも生活道具としてのミニバンやSUVとは一線を画したフォーマルさを求める層が存在する。これはトヨタ『カローラ』をはじめ日産『シルフィ』、ホンダ『グレイス』といったスモール~コンパクトクラスのセダンが証明している。
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【改良新型】洗練された内外装、先進安全機能も強化 発売
トヨタ自動車は、ハイブリッドセダン『カムリ』を一部改良し、2月1日より販売を開始した。
今回の一部改良では、内外装をより洗練されたスタイルへと深化。「WS」「WSレザーパッケージ」はよりスポーティに、「G」「Gレザーパッケージ」「X」はより華やかに、それぞれの個性を引き立てるスタイルとした。
【改良新型】洗練された内外装、先進安全機能も強化 発売 画像
トヨタ カムリ WSレザーパッケージ(アティチュードブラックマイカ×プラチナホワイトパールマイカ)
【改良新型】GRパーツ発売、迫力のスタイリングを演出
トヨタカスタマイジング&ディベロップメントは、『カムリ』の一部改良に伴い、GRブランドのカスタマイズパーツをラインアップし、全国のトヨタ車両販売店を通じて2月1日に発売した。
カムリ改良新型のスポーティグレード「WS」用に、エアロパーツなど外装パーツを中心に構成される「センシュアル スポーツ スタイル」を設定。ベース車とリンクしたデザインにより、低重心感があり迫力のスタイリングを演出するだけでなく、空力機能により走行安定性も高めている。