中国・武漢で謎の新型ウイルス肺炎発生、ホンダ、日産など警戒[新聞ウォッチ]

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気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

保釈中にレバノンに逃亡した日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告が、1月8日に記者会見を行ったことで、きょうの紙面にもその続報が目立つ。

産経は1面トップで「ゴーン被告妻隠語で謀議、証拠隠滅、中心的役割か」と大きく報じたほか、毎日は総合面の特集企画「クローズアップ」で「ゴーン被告新事実なく」とのタイトルで伝えている。

社会面でも読売などが「逃亡、米の協力者、半年準備か」と国外に逃亡した経緯などを追跡している。また、読売、毎日、東京、産経、日経が社説にも取り上げており、各紙とも論調は「主張に説得力あるか」(東京)など、新味に乏しい内容だったことを指摘している。

日経は「日産、新経営陣に冷や水」。「かつてカリスマ経営者だったゴーン元会長も今は日産にとっては『過去の人』。それでも世界的に発信力がある元会長の言動が続けば、日産の企業イメージがさらに傷つき、業績回復への足かせとなりかねない」と警鐘を鳴らす。産経も同様で「日産、イメージ悪化懸念、業績不振脱却に暗雲」。

ゴーン被告の批判的な言動も気掛かりだが、日産やホンダなどが進出している中国の湖北省武漢市では原因不明の肺炎が発生。中国政府が派遣した調査団が新型のコロナウイルスを検出したとの情報もあり、警戒態勢を敷いているそうだ。

日経によると、ホンダや日産では現時点で出張の規制はしていないようだが、手洗いやマスクなどの予防を奨励しているという。武漢には約500人の日本人が住んでいるとみられるが、感染が拡大して生産活動に影響を及ぼすなどの大事に至らなければ.いいのだが……。

2020年1月10日付

●社説・ゴーン被告会見主張あるなら法廷で語れ(読売・3面)

●エヌボックス、3年連続首位、19年新車販売(読売・8面)

●自動車総連ベア統一要求示さず、2年連続(読売・9面)

●ゴーン被告逃亡、米の協力者、半年準備か(読売・29面)

●5年以内に要修繕8万か所、橋・トンネル老朽化、8割未着手(朝日・1面)

●リチウムイオン電池、再生処理で発火急増(朝日・30面)

●ゴーン被告新事実なく、レバノンで会見、「陰謀」「迫害」持論に終始(毎日・3面)

●ゴーン被告妻隠語で謀議、証拠隠滅、中心的役割か(産経・1面)

●ゴーン被告会見、日産、イメージ悪化懸念、業績不振脱却に暗雲(産経・2面)

●中国新型ウイルスの肺炎、日本の車産業集積、発生地・武漢、ホンダや日産警戒(日経・8面)

●110番18%が不急 警察庁、昨年1~11月(日経・34面)

《福田俊之》

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