2019年自動車業界ニュース総まとめ その3…100年に一度を何度も

混沌としている時代の中で、この先自動車業界が避けて通れないのが、モビリティ社会を実現するためのCASE(コネクティビティ、自動運転、シェアリングエコノミー、電動化)と呼ばれる4つの技術革新への取り組みである。

残念ながら、異業種を含めた「仲間づくり」に熱心なトヨタにしても、自動車産業がどうなるかという未来を本当に見通せているメーカーは出現していない。

経営トップがモビリティ社会に向けて「100年に一度」を連呼

それだけに2019年は「100年に一度」というキーワードを連呼する業界関係者が目立ったようにも思える。主催した日本自動車工業会(自工会)の発表では入場者が130万人を超えた、東京モーターショー2019での自動車各社の経営トップによるプレゼンテーションをはじめ、最近では、スウェーデンの商用車大手のボルボと業務提携を発表した、いすゞ自動車の片山正則社長も記者会見の席で「提携は100年に一度の変革期に対応するため」と説明していたほどである。

実は「100年に一度」というフレーズは新しい言葉ではない。2008年秋のリーマンショックの際、当時のグリーンスパンFRB議長が、その影響を「100年に一度の津波」と形容したことから各方面に広まった。その頃、自動車業界では1908年にヘンリー・フォードがT型フォードを世に送り出してからちょうど100年が経過し、ガソリンなどの液体燃料から”脱石油”に変わる量産型の電気自動車(EV)も走り始めたことで、エコカー開発の担当者らが100年に一度という重みのある言葉で表現していたことを懐かしく思い出す。

あれから約10年、EVの普及は道半ばだが、EV開発なども「CASE」の中の電動化技術に含まれることから、時代の流れとともに大きな変化が起きている。今年に入ってからも、トヨタは、パナソニックと車載電池や住宅分野で提携を強化したほか、スズキとは資本提携に踏み切り、スバルへは追加出資を行うなど、完全子会社のダイハツ工業や傘下の日野自動車、さらに資本関係を結ぶマツダを含めた「仲間づくり」を急いでおり、時代の移り変わりを実感した1年でもあった。

社会問題化した「あおり運転」と高齢ドライバー
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●経営トップがモビリティ社会に向けて「100年に一度」を連呼
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《福田俊之》

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