UL、千葉の次世代モビリティ棟が2020年1月より本格稼働 EHVチャンバー2基を装備

次世代モビリティ棟
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米国の第三者安全科学機関であるULは、鹿島EMC試験所(千葉県香取市)に新設したEHVチャンバー(EV・HV用試験設備)2基を備えた次世代モビリティ棟を2020年1月6日より本格稼働すると発表した。

ULは近年、CASE対応を支援する安全コンプライアンス・サービス事業を強化している。2017年愛知県みよし市にオートモティブ テクノロジーセンター(ATC)を開所し、昨年は同ATC内にEHVチャンバーを増設。さらに2019年4月には本社(三重県伊勢市)で車載機器に特化した信頼性試験ラボを稼働させるなど、自動車関連のサービスを拡張してきた。今回、第4の投資として、EHVチャンバー2基を備えた鹿島EMC試験所の次世代モビリティ棟を2020年1月より稼働させ、東日本でも「CISPR 25:2016 Ed.4 Annex I」および、「ISO 11452-2 Ed.3 Clause 8」対応のEMC試験が実施可能となった。

この次世代モビリティ棟は延べ床面積が1584平米、車載用電波暗室3基(EHVチャンバー2基含)、電気試験室3室を備える。EHVチャンバーは最高トルク125Nm、最高回転数1万2000rpm、動力吸収容量170kWの実負荷までを再現できる固定型ダイナモメーターを搭載。また、ダイナモの減速機を暗室外側に配置するよう再設計し、電波暗室内に配置する金属物の大きさを最小限に抑えた。これにより金属物の影響をより受けにくい測定が可能となる。加えて従来のATC内にあるEHVチャンバーとは左右逆の位置にダイナモを設置しているため、実車に近い環境での測定を実現。鹿島EMC試験所はGM、フォード、ジャガー・ランドローバー、マツダの認定試験所として、EHVチャンバーでも車両メーカーの認定を受ける予定だ。

《纐纈敏也@DAYS》

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