F1&GT500王者ジェンソン・バトン、SUPER GT参戦は今季で終了…「今後もいろんな挑戦をしていきたい」

SUPER GT参戦終了に際し、会見に臨んだジェンソン・バトン。
  • SUPER GT参戦終了に際し、会見に臨んだジェンソン・バトン。
  • SUPER GT参戦終了に際し、会見に臨んだジェンソン・バトン。
  • F1とGT500の“2冠”を制覇したジェンソン・バトン(写真は今季SUPER GT第5戦富士)。
  • 山本尚貴とジェンソン・バトン(今季SUPER GT第5戦富士)
  • バトンと山本の#1 NSX-GT(今季第5戦富士)。
  • バトンと山本の#1 NSX-GT(今季第7戦SUGO)。

2009年のF1世界チャンピオンで、2018年にはSUPER GTシリーズのGT500クラス王者にもなったジェンソン・バトンが、今季限りで同シリーズへの参戦を終了する。最終戦もてぎの予選日(11月2日)には会見がセットされ、ホンダや日本への感謝、自身の今後等について語った。

バトンは今季最終戦もてぎを前に、自身のSNS等で「SUPER GTでの活動は今季限りで終了、11月3日決勝のもてぎが最終参戦レースになる」旨を表明していた(11月下旬に富士であるSUPER GT × DTM 特別交流戦には参戦しない)。そして最終戦もてぎの予選を残念ながらQ1落ちの11位という結果で終えた夕刻、会見へと臨んでいる。

SUPER GTにはこれまでも(現在も)多くの大物ドライバーが海外から参戦しているが、F1世界チャンピオン経験まであるバトン級の本格フル参戦となると、さすがに前例はなかったといえよう。バトンは2017年のスポット参戦を経て、2018年からチーム国光でフル参戦をスタート。山本尚貴とのコンビでNSX-GTを駆り、参戦初年度にGT500クラスチャンピオンに輝いた。

「同じクルマに(交代で)乗る(本当の意味での)チームメイトとレースをすること、そしてGT500クラスとGT300クラスが混走する難しさなど、僕にとっては新しい経験が多い2年間だった。それらを楽しみつつ、挑戦することができたよ。ナオキ(山本尚貴)は僕にいろんなことを教えてくれた」

「チームには素晴らしい環境で戦わせてもらった。若いスタッフも多く、彼らと一緒に戦えたこと、そして昨年のタイトルを獲得できたことは本当に嬉しく思っている」

「今後も僕はいろいろな新しいチャレンジをしていきたいと思っている。その候補はたくさんあるよ。NASCARもそのひとつになり得ると思うし、(参戦経験のある)ルマン24時間レースにもまた挑戦したい気持ちはある。僕はオフロードイベントも好きで、SUPER GTとDTMの交流戦のときには『バハ1000』に出場する予定なんだ」

「ただ、これは誰しもがそうだと思うけど、家族が増えたりすると、人間にはいろいろな意味で変化が出る。ここ最近は(現在の生活拠点である)アメリカからの移動で家を長く離れることが多くなっていたから、今はもう少し家で過ごしたいと思っているんだ」

「もちろん、僕はレースを生涯にわたり(なんらかのかたちで)続けていきたいと思っている。80歳になってもね。今、39歳だから、まだまだ次の(本格的な)挑戦へのステップを踏めるとも考えているよ。でも、当面、来年(2020年)の前半から何かに参戦するという予定はないんだ。家でゆっくりする時間をとりたい」

チームと山本尚貴、そしてホンダや日本のファン、日本全体に対しての感謝と愛着を一貫して語っているのが印象的だったジェンソン・バトン。彼のSUPER GTでのラストランとなる今季最終戦もてぎは、3日午後1時30分にパレードラップから始まる予定だ。

《遠藤俊幸》

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