【INDYCAR 最終戦】ジョセフ・ニューガーデンが2年ぶり2度目の戴冠…チーム残留が決まった琢磨は年間総合9位で今季終了

2019年のインディカー王者、ジョセフ・ニューガーデン。
  • 2019年のインディカー王者、ジョセフ・ニューガーデン。
  • 今季のチャンピオン、#2 ニューガーデン。
  • ニューガーデンは今季4勝、安定した戦いぶりだった。
  • 最終戦の優勝者は#88 コルトン・ハータ。
  • #88 ハータがポール・トゥ・ウイン(後ろは決勝3位になる#9 ディクソン)。
  • “コークスクリュー”を行く#12 パワー(決勝2位)と#10 ローゼンクヴィスト(決勝5位、今季新人王を獲得)。
  • 佐藤琢磨はシリーズ9位で今季を終了。
  • #30 佐藤琢磨にはタフな最終戦だった(決勝21位)。

2019年インディカー・シリーズ最終戦の決勝レースが現地22日、米カリフォルニア州モントレーのラグナ・セカであり、ジョセフ・ニューガーデンが2年ぶり2度目の王座に輝いた。来季のチーム残留が決まった佐藤琢磨は最終戦21位、シリーズ(年間総合)9位で今季を終えている。

今季全17戦のシリーズ戦、その決着地は「WeatherTech Raceway Laguna Seca」である。久々に北米最高峰シリーズの開催地となった“ラグナ・セカ”は、米国きっての名門ロードコース。名物コーナーの「コークスクリュー」があることなどで知られる。

ドライバーズタイトル獲得の可能性は数字上4人に残されているが、実質的には上位3人の争い、さらにいえば決勝4位で自力戴冠となる首位ジョセフ・ニューガーデン(#2 Team Penske/シボレー)がかなり優位な立場で最終戦を迎えている。その#2 ニューガーデンは予選4位。他のタイトルコンテンダー3人も2~6位につけた。ポールポジションは若手のコルトン・ハータ(#88 Harding Steinbrenner Racing/ホンダ)が2戦連続でゲット。

決勝レース、#88 ハータは強豪上位陣と堂々渡り合い、90周のうち83周でリードラップを記録する見事な内容でポール・トゥ・ウインを飾った。2000年生まれの米国選手ハータは、まだ18歳(18歳359日)だった今年3月、今季第2戦で史上最年少初優勝を飾っており、それ以来の2勝目だ。今季はポール獲得が3回で、やはり最年少記録(19歳83日)をつくるなど、大躍進のシーズンとなった(ちなみにハータの父ブライアンもインディカー選手だった人物)。

そしてタイトルコンテンダーたちも最終戦、随所でいいシーンを見せてくれた。#2 ニューガーデンも決して大事にいっているようには見えないくらいの印象だったが、さすがにレース終盤は状況を見つつ無用なバトルは避けるようにしていた様子で、争覇圏外である#88 ハータの優勝も味方にしつつ、無事に8位でフィニッシュして2年ぶり2度目のドライバーズチャンピオン獲得を果たした。

「本当にハッピーな気分だ。やり遂げたよ。(有利な立場とはいえ)今日なにが起きるかはわからなかった。でも、チャンピオンシップ獲得に値する僕のスタッフたちのためにも、それを確実なものにしたかった」とニューガーデンは喜びを語り、「これでオフシーズンに入れることが正直、嬉しいよ。次のシーズンに向けて、少しはいい休みが取れると思うからね」ともコメント。今季の激闘ぶりを感じさせつつ、早くも来季への英気を養うつもりのようである。

ニューガーデンは1990年12月生まれ、28歳の米国選手。名門ペンスキーで走る彼はこのまま時代をつくりあげる可能性も有しているといえ、去年は実現できなかった連覇に再び挑戦することになる来季の走りにも引き続き注目が集まるだろう。

最終戦の決勝2位はウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)。決勝3位にはわずかながら連覇の可能性を残していたシリーズ4位のスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)が続いた。5度のタイトル獲得歴を有しながら、なぜか連覇がないディクソン、またもタイトル防衛は叶わなかった。

残るふたりのタイトルコンテンダー、前戦終了時ランキング2番手だったアレクサンダー・ロッシ(#27 Andretti Autosport/ホンダ)は決勝6位、同3番手だったシモン・パジェノー(#22 Team Penske/シボレー)は決勝4位でフィニッシュ。この結果、彼らのシリーズランキングは入れかわり、パジェノーが2位、ロッシが3位という最終順位になっている。

決勝5位は今季新人で、昨季まで日本のトップレースで走っていたフェリックス・ローゼンクヴィスト(#10 Chip Ganassi Racing/ホンダ)。彼は今季、初優勝こそ実現できなかったが、ハータを抑えてルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

シボレーとホンダが競ったマニュファクチャラー部門タイトルは、ホンダが2年連続で獲得。

佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)は最終戦を予選16位、決勝21位という結果で終えた。レース前半はトップ10浮上の気配もあったのだが、「今日のレースではいくつかの試練(リスタートで他車に接触されたり、その後、別の並走バトル時の接触によるものらしきマシンダメージが出たり)がありました」という展開に沈み、1周遅れでのフィニッシュだった。

シリーズランキング的には最終戦(ダブルポイント制)で6位から9位まで後退することとなり、自己最高位(8位)の更新は成らなかった琢磨だが、以下のようなコメントで初の年間2勝をあげたシーズンを振り返っている。

#30 佐藤琢磨のコメント
「今シーズンは素晴らしかったと思います。多少のアップダウンはありました。しかし、我々(自分)は2勝をあげ、2度のポールポジションを獲得するなどしました。とてもいいシーズンになったと思います。サポートをしてくれた方、全員に感謝をしても感謝しきれません」

「シーズン中は難しい状況に陥ったこともありましたが、チームが全面的にバックアップしてくれて、そのおかげでシーズンを最後まで戦い抜くことができました。今日のレースで上位フィニッシュしてランキング5位に食い込むことができなかったのは残念です。(逆に)最終戦でランキングを大きく下げてしまいました。でも、カーナンバー30をまとったマシンはシーズンを通して美しい走りをしてくれました」

「チームメートのグレアム・レイホールとは、シーズンを通してお互いにプッシュし合っていました。来シーズンはより一層の強さを身につけて開幕を迎えたいと考えています。そうできることを心から楽しみにしています。みなさん、今シーズンのサポート、本当にありがとうございました」

今回のレースウイーク中に琢磨のRahal Letterman Lanigan Racing残留が発表された。琢磨のこの陣営への所属は2012年と2018年以降であり、連続3季、通算4季目ということになる。琢磨は来季、インディでの自身11シーズン目を戦う。

来季2020年のインディカー・シリーズはやはり全17レースで、3月に開幕する予定。そして琢磨が3年ぶりの制覇を目指す第104回インディ500は、シリーズ第6戦として5月24日に決勝開催となる。

《遠藤俊幸》

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