県の基幹産業のひとつである鉄鋼・石油産業を支えている自動車の歴史を知ってもらうことを目的に、2011年から始まったイベントで、今回で8回目の開催となった。年を追うごとに認知度が高まり、今年は例年以上に問い合わせが多かったという。
もともと、同館の車好きの職員と、欧州車を始めとした旧車の整備や修理に定評のある地元「ガレージユアサ」の協力で始まったもので、この手のイベントとして県の施設で行われるのは珍しい。
参加資格としては、クラシックカーは1988年以前に製造された国産・外国産の車両、スポーツカーは製造年代は問わないというもの。

一般参加では、日産『スカイラインGT-R』やポルシェ『911』など、旧車イベントでは欠かせない車が集結。第1回から参加しているというオーナーもいて、あちこちで旧交を温めていた。

ピカピカのボディで際立っていたのは、ブリティッシュグリーンのジャガー『Eタイプ』(1964)。2004年にアメリカから個人輸入してレストアしたというもので、ボディは新車同様のカチオン電着塗装まで施す念の入れよう。本革仕立ての内装は、シートや内張りなどオーナー自らコツコツと手縫いで仕上げたという。こちらも来場者の人気が高く、小さな男の子がドライバーズシートに座らせてもらうなど、ほほ笑ましい交流が絶えなかった。
このほかにも、ナンバー付のレーシングカー、ロータス『23B』(1963)や、左ハンドルのスバル『360』(1969)、シングルナンバーのいすゞ『べレット』(1966)、リアエンジンのシムカ『1000』(1968)、ユニークな構造のシトロエン『CX25 GTI』(1987)など、希少な車両が並んだ。また、『ラ・セード』(1989)や『オロチカブト』(1998)といった、個性的な車造りで知られる光岡自動車の意欲作もあった。