『国産バス図鑑』
1945-1970
編著者:筒井幸彦
発行:三樹書房
定価:本体価格4500円(消費税除き)
発売:2018年12月7日
ISBN978-4-89522-698-1
終戦直後から日本に本格的にモータリゼーションが訪れる1970年代までのバスたちを収録した1冊が刊行された。
“昭和”を感じさせる映像の中に出てくるボンネットバスをはじめとしたマイクロバス、路線バス、大型観光バスなど懐かしいバスたちを、メーカーごとに図鑑形式でまとめた資料集である。
基本的には定員11名以上のバスを網羅している。表紙がイラストとなっているので、収録されているバスたちもイラストかと思うのだが、実は編著者が50年以上にわたって収集・整理してきた膨大な資料から、メーカーのカタログを中心に600点を超えるバスの写真を掲載。そして諸元などの情報を図鑑形式で一挙に掲載している。
戦後、日本では用途に応じて様々なバスが作られてきた。しかし、ユーザーであるバス会社は新しい型式のバスを採用すると、古いものは廃棄されてしまう運命をたどり、後世に残りにくいのが現状だ。更にバスのカタログも乗用車のように広く配布されず、諸元記録なども長く保存されている例は極めて少ない。「そこで編著者にそれぞれのバスの諸元や特徴などを記してもらうとともに、巻末には当時のバスに搭載されたエンジンの一部を紹介するとともに、目次の後に索引を設けるなど図鑑として活用しやすくしている」と出版社はコメントしている。
実際に頁をめくると、各メーカーの沿革とともに、その特徴が写真とともに解説されているので、興味のある向きには非常に興味深く読み進めることができる、他に類をみない書籍といえるだろう。
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