【WTCR 鈴鹿】決勝3レースはアルファ、VW、ヒュンダイが勝利を分け合う…56歳タルクィーニが王座に向け前進

WTCR鈴鹿(27日・土曜)/Race1
  • WTCR鈴鹿(27日・土曜)/Race1
  • WTCR鈴鹿(27日・土曜)/Race1優勝の#31 チェッコン
  • WTCR鈴鹿(27日・土曜)/Race1優勝の#31 チェッコン
  • WTCR鈴鹿(27日・土曜)/Race1優勝のK.チェッコン
  • WTCR鈴鹿(28日・日曜)/Race2優勝の#12 ハフ
  • WTCR鈴鹿(28日・日曜)/Race3優勝の#30 タルクィーニ
  • WTCR鈴鹿(28日・日曜)/Race3優勝のG.タルクィーニ

「WTCR」FIA世界ツーリングカー・カップの日本戦は、27~28日に鈴鹿サーキットで3レース制の決勝を順次実施。アルファロメオ、フォルクスワーゲン(VW)、ヒュンダイが1勝ずつを獲得した。ヒュンダイを駆る56歳、ガブリエル・タルクィーニが王座獲得に向け前進している。

まず土曜(27日)に実施されたのが、「レース1」の決勝。2度のセーフティカー(SC)ランがあり、周回数が2周伸びて11周となったレースを制したのは、2番グリッド発進の#31 ケビン・チェッコン(アルファロメオ・ジュリエッタTCR)だった。レース1のための予選でポールポジションを獲得していた#7 オーレリアン・コンテ(プジョー308TCR)をレース序盤にパスしての優勝。2位は#7 コンテ、3位は#48 イヴァン・ミュラー(ヒュンダイ i30 N TCR)だった。

レース1は6位まで異なるマシンが並ぶ結果となり、アルファ、プジョー、ヒュンダイ、ホンダ、VW、アウディと続いている。なお、半世紀以上の歴史を有する鈴鹿サーキットでアルファロメオのマシンが優勝したのは初めて、という情報がサーキットの場内放送で流されていた。

続く日曜(28日)には「レース2」と「レース3」の決勝が行なわれた。レース2(9周→SC導入で10周)はノックアウト予選の上位10台を原則としてリバースに配したグリッドからのスタートである。2番グリッド発進の#12 ロブ・ハフ(VWゴルフGTI TCR)がスタート直後の1~2コーナーで首位に立ち、そのまま優勝を飾った。2位は#74 ペペ・オリオーラ(クプラTCR)、3位は#5 ノルベルト・ミケリス(ヒュンダイ i30 N TCR)。

レース3(11周)はノックアウト予選の結果の正順で決まったグリッドから始まるレースで、いわばWTCRのレースウイークの“メイン格”にあたる(ドライバーズポイントも配点が多めで、優勝は30点)。2番グリッドから出た#30 ガブリエル・タルクィーニ(ヒュンダイ i30 N TCR)が1~2コーナーで先頭に立ち、レースを引っ張る。中盤になってポール発進の#31 チェッコン(アルファ)が挽回してきて首位を奪うが、彼はスタートの違反で5秒加算ペナルティを受けていた。#31 チェッコンは先頭でゴールするも、結果は3位に。

レース3の優勝は#30 タルクィーニ(ヒュンダイ)が手中にした。56歳の猛者、元F1ドライバーでもある#30 タルクィーニは鈴鹿戦を終えて39点差でシリーズ首位、WTCR初代ドライバーズチャンピオンの座に向けて前進している。レース3の2位は#7 コンテ(プジョー)。

いずれもドライコンディションで実施された決勝(すべてスタンディングスタート)、3メーカーのマシンが鈴鹿での勝利を分け合う結果となり、WTCR初年度の日本戦は幕を閉じた。なお、WTCRにおいて自動車メーカーはチームへの車両供給者というスタンスであり、いわゆる団体部門の王座はチームタイトルになる。チームタイトル争いでは、ヒュンダイ勢の「BRCレーシングチーム」と「Mレーシング-YMR」が鈴鹿戦を終えてシリーズ1-2。

新生初年度のWTCRも残すは1大会となった。最終戦はF3の世界一決定戦といわれるマカオGPとの併催で、11月15~18日に開催される。

《遠藤俊幸》

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