【INDYCAR 第11戦】今季最高の3位を得た佐藤琢磨、「チームにとって意義ある成果」を強調…優勝はヒンチクリフ

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優勝したヒンチクリフと健闘を称え合う琢磨。
  • 優勝したヒンチクリフと健闘を称え合う琢磨。
  • 右から3位琢磨、優勝ヒンチクリフ、2位ピゴット。
  • #30 佐藤琢磨は決勝3位。
  • #30 佐藤琢磨は決勝3位。
  • #30 佐藤琢磨は決勝3位。
  • #5 ヒンチクリフが今季初優勝。
  • #5 ヒンチクリフが今季初優勝。
  • 琢磨と好バトルを演じた#21 ピゴット(決勝2位)。

現地8日に決勝レースが行なわれたインディカー・シリーズ第11戦で、佐藤琢磨は今季初表彰台となる3位を獲得。「チームは意義ある成果を得た」と強調するなど、充実のレース内容を振り返っている。優勝はジェームズ・ヒンチクリフで、今季初勝利。

米アイオワ州ニュートンのショートオーバルコース「アイオワ・スピードウェイ」を300周する決勝、予選10位の佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)は序盤10番手前後の走行から、やがてトップ5圏内に地歩を固める。さらに上位へと進出していき、214周目頃には2番手へ。その後、先頭を走るジョセフ・ニューガーデン(#1 Team Penske/シボレー)が先にピットインした局面では一時的にラップリーダーとなった。

レース終盤、琢磨は5番手を走行。ところが残り7~6周というところで周回遅れのマシンが姿勢を乱し、これに琢磨が接触してしまうアクシデントが発生、ここでレースはフルコースイエローコーション(全車隊列スロー走行)に。

幸いにして琢磨のマシンはほぼノーダメージで、そのまま走行を続けることができた。1周が短いコースだけにこの時点でリードラップ(トップ同一周回)には琢磨までの5台しか残っておらず、順位は先頭がジェームズ・ヒンチクリフ(#5 Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)、以下ニューガーデン、ロバート・ウィッケンズ(#6 Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)、スペンサー・ピゴット(#21 Ed Carpenter Racing/シボレー)、琢磨と続く状況だった。そしてレース再開があると踏んだのか、その時に有利に作用するだろうフレッシュタイヤを求めてニューガーデンとウィッケンズの2人がピットへ入る。

しかしレースはフルコースイエローのまま、いわゆる“イエローチェッカー”で終わることとなり、ヒンチクリフが優勝、2位にピゴット、3位琢磨、4位ニューガーデン、5位ウィッケンズという順位でアイオワ戦は決着を見る(以上は正式結果)。琢磨は前戦で記録した今季最上位の4位をさらに更新、シーズン初の表彰台フィニッシュを果たした。

3位 #30 佐藤琢磨のコメント
「本当に、本当に嬉しいです。今日はレース中、スペンサー(ピゴット)とサイド・バイ・サイドのバトルを何度も行ないました。互いをリスペクトしたバトルがずっと続き、ファンにとっても見ていてエキサイティングなレースだったのではないかと思います」

「表彰台に上がることができて嬉しいですし、Rahal Letterman Lanigan Racingは意義ある成果を得たと思います。今週末、我々は(当初)苦戦気味でしたが、エンジニアたちがファンタスティックな仕事をしてくれたことでマシンはプラクティス、予選、決勝と大きな進歩を続け、最終的には非常に競争力の高いマシンを作り上げることになりました。チームに感謝しています」

今季は2年連続のチーム移籍、Rahal Letterman Lanigan Racingには2012年以来の加入となった琢磨。シーズン中盤からいよいよ結果が伴うようになってきており、今後もさらなる飛躍を期待してよさそうな雰囲気であるのは嬉しい限りだ。

アイオワ戦を制したヒンチクリフは今季初勝利。「5月のインディ500では予選落ちを喫したけれど、今日こうして優勝を飾ることができた。チーム、スポンサーが一丸となって戦い続けて来た結果として得られた勝利だ。特別なものを感じるよ」と喜び、「この勢いをもって自分のホームレース(母国レース)であるトロントでの第12戦を迎えることができるのだから最高だ」と、次戦を見据える。

カナダ・トロント(市街地コース)での次戦は今回からの連戦日程となり、決勝レースは現地15日の実施予定。琢磨にも、4位、3位と来た勢いがある。さらなる今季最高位更新はもちろん、2013年ロングビーチ戦、2017年インディ500に続く、シリーズ通算3勝目を狙ってもらいたい。

《遠藤俊幸》

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