【新聞ウォッチ】欧州勢などの輸入車販売絶好調、20年ぶり年間30万台超へ

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2017年12月7日付

●所得税改革、年収800万円超で決着(読売・2面)

●エヌボックス大差で1位、今年の新車販売見通し(読売・8面)

●貸自転車観光呼び水に、大田区、利用増へ民泊施設に導入(読売・33面)

●NHK受信料実質義務、最高裁放送法の規定合意(朝日・1面)

●EV普及競争、ノルウェー爆走、フェリー料金・充電設備無料(朝日・9面)

●東証、今年最大下落、終値445円安、中東情勢に警戒感(朝日・9面)

●マツダ寮強盗殺人、元社員に無期判決(朝日・33面)

●東芝バスケ譲渡、DeNAに、野球・ラグビー継続、経費削減(毎日・26面)

●外車販売20年ぶり30万台超へ、各社の品ぞろえ拡充奏功、株高も追い風、高価格帯好調(産経・12面)

●ガソリン12週連続値上がり(日経・6面)

●中国に50車種、フォード、25年まで、現地開発を拡大(日経・15面)

●三菱自、生産能力1割増、250億円投資、世界で年150万台体制(日経・17面)

ひとくちコメント

国内市場で欧州勢などの輸入車が快走している。日本自動車輸入組合が発表した2017年11月の輸入車販売台数(日本メーカーの逆輸入車を除く)が、前年同月比8.0%増の2万5770台と、4カ月連続で前年実績を上回り、1~11月の累計販売は前年同期比3.6%増の27万4595台に達したという。年間で20年ぶりに30万台を突破することがほぼ確実となったそうだ。

きょうの産経が「外車販売20年ぶり30万台超へ」と詳しく報じているほか、日経も「輸入車販売30万台超へ」などと、取り上げている。それによると、ドイツメーカーを中心に欧州勢の環境性能を高めたクリーンディーゼル車などの新型車が好調だったほか、幅広い価格帯で品ぞろえを拡充した商品戦略を打ち出し、とくにメルセデスベンツ『GLA』や独アウディ『Q2』などコンパクトサイズで低価格帯の車種が人気で顧客層を広げたとみられる。

このうち、独フォルクスワーゲン(VW)の11月の販売台数は28.6%増の4236台。多目的スポーツ車(SUV)『ティグアン』のほか、10月に発売した新型セダン『アルテオン』が好調で、独BMWも入門SUV『X1』などがけん引し、3.2%増の4526台だったと日経が分析している。

17年の通年販売は、残る12月の販売が前年同月比で15%程度落ち込んでも30万台に届く計算で、30万台超えは消費増税前の駆け込み需要があった1997年以来、20年ぶりとなるようだ。

11月の輸入車販売と同時に国内の車名別新車販売台数も発表になったが、日産自動車の軽自動車『デイズ』が2か月ぶりにベスト10圏内に返り咲いたこともあり、軽自動車は1位のホンダの『N-BOX』以下、6車種が占めた。新車販売が頭打ちの国内市場での売れ筋は、軽自動車派と外国車派の二極分化が一段と加速しているようだ。

《福田俊之》

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