三菱 エクリプス クロス が魅せた、皆既日食との“クロスオーバー”

自動車 ニューモデル 新型車
PR
8月21日、アメリカ大陸を横断した皆既日食の下で「三菱 エクリプス クロス」の姿を捉えた瞬間
  • 8月21日、アメリカ大陸を横断した皆既日食の下で「三菱 エクリプス クロス」の姿を捉えた瞬間
  • 8月21日、アメリカ大陸を横断した皆既日食の下で「三菱 エクリプス クロス」の姿を捉えた瞬間
  • 8月21日、アメリカ大陸を横断した皆既日食の下で「三菱 エクリプス クロス」の姿を捉えた瞬間

今年春のジュネーブモーターショーで世界初公開された三菱自動車の新型コンパクトSUV『エクリプス クロス』。未舗装路を走行するのに十分な最低地上高を持つSUVでありながら、シャープでダイナミックなクーペSUVフォルムの新世代モデルだ。

そのエクリプス クロスが8月21日、アメリカ西海岸北部のオレゴン州に姿を見せた。この日はアメリカ大陸を横断する格好で皆既日食が発生した日。皆既日食とは太陽と地球を結ぶ線上に月がぴったり入り、地球に影を落とすことで発生する。数ある天文現象の中でも、最も幻想的で、かつダイナミックと評される大自然のスペクタクルである。

皆既日食は英語で“SOLAR ECLIPSE”。エクリプス クロスの車名は、実はこの皆既日食に由来したものだ。かつて、三菱自動車はスペシャリティクーペにエクリプスの名を与えていたが、2012年をもってその系譜は途切れていた。それからおよそ5年後の今、三菱自動車はその車名を、SUVという形で復活させた。それはエクリプス クロスが、まさにスペシャリティクーペとSUVのクロスオーバーであるからにほかならない。

◆皆既日食との“クロスオーバー”

エクリプス クロスと皆既日食の出会いが訪れたのは、現地時間午前10時17分。日食は欠けはじめから1時間あまりの時間をかけ、月に隠された領域が次第に拡大していく。しばらくは風景の変化はほとんど感じられない。が、開始からおおむね50分が経った頃から、風景は刻々と変わっていく。空は真っ青に晴れわたっているのに、光が弱まり、ほの暗く感じられるようになる。気温が下がり、風が吹き始める。

そしてついに劇的な変化が訪れた。太陽の光は非常に強いため、髪の毛ほどに細くなった状態であっても肉眼ではほんの一瞬しか見ることができないくらい眩しい。その光が不意に一つの小さな点になる。月面のわずかな凸凹を縫った太陽光だけが地球に届く、ダイヤモンドリングと呼ばれる現象だ。その直後、淡いパール色を帯びたコロナが広がる。そして点になった光が消える。周囲に夕闇のような帳が降りる。皆既日食だ。

オレゴンでの皆既日食の継続時間は最大で2分。幅が100km足らずという狭い皆既日食帯の外側に近いところではもっと短い。その一瞬の自然現象を見るために、皆既日食に魅せられた“エクリプスハンター”と呼ばれるファンが世界から訪れる。彼らの歓声のなか、エクリプス クロスのシルエットが浮かび上がった。光沢仕上げのメタリック塗装に、くっきりとコロナが映し出されていた。

およそ2分後、再びダイヤモンドリングが輝く。その数分後には、まるで皆既日食のひとときがまるで幻であったかのように明るくなる。市場投入を間近に控えたエクリプス クロスと皆既日食の出会いはこうして終わった。今度はエクリプス クロスが自然との出会いの興奮をカスタマーに届ける番だ。

◆大自然の中で人間を自由にするクルマ

この皆既日食、発生する場所に居さえすれば必ず見られるというものではない。今回は運よく天候に恵まれたが、天候が悪い場合は雲間を求め、ダイナミックに移動する必要が生ずることもままある。実際、皆既日食を見逃したくないエクリプスハンターたちのなかには、レーダー情報を表示可能なGPSを手に、観測可能な場所を求めて移動する人もいる。

オレゴン州は岩山と大森林が広がる大自然の州だ。自然保護区や山間部を縫うように道路が走っているが、そのすべてが整備状況良好というわけではない。舗装の荒れたルートや未舗装のルートもたくさんある。

三菱自動車がWRC(世界ラリー選手権)やダカール・ラリーなどのモータースポーツ活動を通じて長年培ってきた車両運動統合制御システム「S-AWC(Super All Wheel Control)」が、エクリプス クロスにも実装されている。もし今回、オレゴンの海沿いの天候が悪かったとしても、アイダホ州との州境に向かってどのような道でも駆け抜け、皆既日食を追うことができただろう。都会に似合うスリークなシルエットのボディを持ちながら、一方で大自然の中で人間を自由にするクルマ。それが皆既日食の名を冠したSUVとスペシャリティクーペのクロスオーバーモデル、エクリプス クロスである。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集