JR北海道は7月31日、千歳線で7月30日に発生した架線損傷事故についての詳細を明らかにした。
事故は17時09分頃、北広島駅(北広島市)~島松駅(恵庭市)間にある、北広島市内の「音江別高台線」踏切で発生した。
この踏切は4.5mの高さ制限が設けられており、車両進入側にはその標識を掲出。さらに車両が高さを超過したまま進入した際に備えて、H鋼式踏切注意標も設置されていた。これは、踏切で架線を防護する、いわば「最後の砦」のようなものだった。
踏切には動画カメラが設置されていたが、JR北海道が公開した画像では、トラックに積載されていた重機ショベルのアーム部分が、電圧が印加されている「トロリ線」と呼ばれる部分に接触し、火花を散らしているのが確認できる。
これにより、踏切注意標を突破し、無理に横断しようとしたことが事故の原因であることが明らかになっている。
この影響で、新千歳空港駅(千歳市)~小樽駅(小樽市)間の快速『エアポート』29本と普通列車32本の計61本が運休。最大で225分の遅れが発生した。
折から、小樽市内では「第51回おたる潮まつり」が開催されていたが、最も人出が多くなる最終日の夕方と重なったため、およそ1万5000人に影響が出た。