【スバル XV 新型】吉永社長「スバルのSUVに反応したお客さまを逃がさない」

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小型SUV『XV』の新モデルを紹介する吉永泰之社長
  • 小型SUV『XV』の新モデルを紹介する吉永泰之社長
  • スバル『XV』と吉永泰之社長
  • スバル『XV』の運転席
  • スバル『XV』の車内

SUBARU(スバル)は4月6日、東京・豊洲にあるランニングスタジアムで小型SUV『XV』の新モデルを披露し、5月24日から販売を開始すると発表した。吉永泰之社長によると、スバルのSUVに反応したお客さまを逃がさないようなクルマに仕上げたそうだ。

「スバルは市場の全部を相手にするブランドではないし、広げすぎるとスバルの魅力は減ってきてします。具体的には、全体の市場の2~3割ぐらいのお客さまを狙いながら、スバルの魅力をわかっていただいたうえで、市場を広げていこうと考えている。今回のXVもSUVというジャンルに強く反応していただける方に強く訴求していく」と吉永社長は話す。

そこには、スバルの株式を16.77%持つ筆頭株主のトヨタ自動車への配慮がある。というのも、提携交渉の際にトヨタから「うちのゾーンに入ってくれば即座にたたきつぶしますから、そのつもりで」と厳しい言葉を浴びせられているからだ。その結果、必然的にスバルはスバルらしさを追求する以外に道がなくなったわけだ。

そこで選んだ道が「安心と愉しさ」を追求した走りにこだわるクルマづくりだった。それがスバルの魅力を高めることにつながり、グローバル販売台数も大きく伸びて、スバルは高収益企業に生まれ変わることができた。特に米国での販売については、市場が3カ月連続で前年割れの中、スバルは3月も前年同月比11%増で、64カ月連続して前年を上回っているのだ。

今回のXVはその「安心と愉しさ」を革新レベルに進化させたという。次世代プラットフォームを採用し、高い操舵応答性と操縦安定性を実現すると同時に背の高いSUV特有のロールを少なくして危険回避性能も大幅に向上した。また、歩行者保護エアバッグと運転支援システム「アイサイト(ver.3)」を全車に標準装備している。

事前受注のほうも好調で、すでに月販目標の2200台を上回る2800台の予約があったという。都内のある販売店でも、「数台の受注をいただきました。今日(4月7日)予約していただきますと、納車は7月ぐらいになると思います」と話していた。ただ現車の展示はなく、店頭で披露できるようになるのは今月下旬ぐらいになるとのことだった。

今後もスバルの販売好調ぶりが続きそうだが、課題はいかに納車を早めるかである。スバルの場合は、ここ数年間納車が3カ月待ちという状態が続いている。これを改善するのも顧客満足度を上げることにつながるわけで、吉永社長は販売好調でも悩みは尽きない。

《山田清志》

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