日本自動車工業会の西川廣人会長は9月15日、都内で開いた定例会見でアメリカ市場について「ややオーバーヒート気味だった需要が少し、ピークアウトしてきたかなと認識している」としながらも、「好調な状態であるのには変わりがない」との見方を示した。
西川会長は「年換算数値でみると1700万台をはるかに超えて1700万台後半から1800万台のところで上下するという状態で1年くらい推移している。ちょっとオーバースピードであるくらいの非常に高い水準」と指摘。
また「8月実績の換算値でも1700万台。1700万台でもアメリカの過去をみても十分高い数字。従って減速というよりは、ややオーバーヒート気味だった需要が少し、ピークアウトしてきたかなと認識している」と述べた。
さらに「1700万台でとどまっている、あるいは1700万台のレベルで上下していれば、非常にある意味で好調な状態であるのには変わりがない」と強調した。
その一方で「市場が過熱して潮目が変わるシグナルとして、各社のインセンティブの比率が少し増えている」とも指摘し、「急減速ではなくて慎重に見極めなければいけない段階にきている」との認識を示した。