【SUPER GT】SUGO公式テスト…総合トップタイムは立川&石浦のレクサスRC F

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#38 レクサスRC F
  • #38 レクサスRC F
  • #12 日産GT-R
  • #100 ホンダNSX
  • #1 日産GT-R
  • #25 VivaC 86 MC
  • #38 RC Fの石浦宏明
  • 昨年のSUGO戦のスタート
  • 昨年のSUGO戦のスターティンググリッド

18~19日、宮城県のスポーツランドSUGOでSUPER GTシリーズの公式テストが実施された。GT500クラスでは立川祐路&石浦宏明の#38 ZENT CERUMO RC Fが2日間総合のトップタイムを記録している。

5月21~22日に予定されていた大分県・オートポリス大会が地震の影響で中止(代替として11月の最終もてぎ大会での2レース実施が決定)。このためSUPER GTはゴールデンウイークの第2戦富士から、7月23~24日の第4戦SUGOまで実戦間隔が当初予定以上に開くこととなった。ただ、この間にもテストが複数回入るなどしており、シリーズ中盤以降へ向けての牙の研ぎ合いが続いている。

6月7~8日には鈴鹿でタイヤメーカーテストがあり、17台が参加。そしてこの週末(18~19日)は、参加台数もさらに増える公式テストが次戦開催地であるSUGOで実施された。人気のSUPER GT、テストとはいえ2日間計6300人のファンがSUGOに集結。レースの時よりも安価かつ気軽にドライバーやマシンに近寄れる可能性が高い公式テストは、ある意味ではとてもお得感の高いイベントであり、そのあたりを熟知しているファンも多いのだろう。

両日とも路面コンディションはドライで、参加台数はGT500クラスが14台、GT300クラスが23台。GT500の2日間総合トップタイムは、レクサス勢の#38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路&石浦宏明/タイヤはブリヂストン=BS)だった。

#38 RC Fは2日目の午前に1分11秒011をマーク。日産、ニスモ、ミシュラン(MI)の#1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ)にシリーズタイトル連覇を許し、今季も開幕2連勝されている状況だけに、レクサスの大エース・立川と昨年のスーパーフォーミュラ王者である石浦のコンビとしては、そろそろなんとかしないといけない局面である。総合2番手以降に0.269秒と、1周が短いSUGOでは小さくないともいえる差をつけた。テストでのタイム比較はあくまで参考とはいえ、これが反撃の狼煙となるだろうか。

#38 石浦宏明のコメント
「昨日(初日)タイムが出ていなかったのは、一日中ロングランをしていたからです。反対に今日(2日目)の午前中にタイムを出せたのは、そこでショート(ニュータイヤで数周の走行)をやった結果です。他のチームはロングランをしていたので、大きくタイム差がついただけですね。

普通に全員が同じ条件で走れば、46号車(S Road CRAFTSPORTS GT-R:本山哲&千代勝正/MI)や12号車(カルソニック IMPUL GT-R:安田裕信&J-P.デ.オリベイラ/BS)は間違いなく速いと思います。それにヨコハマタイヤの2台(#19 WedsSport ADVAN RC F:関口雄飛&国本雄資、#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R:佐々木大樹&柳田真孝)も、一発だけでなくロングランも速いと思います。

鈴鹿のタイヤメーカーテストでは1号車も速かったんですが、それがどうやら100kgものウエイトハンデを積んでいたらしく、GT-Rの速さには驚かされました。3週間後に鈴鹿で行なわれる公式テストと、その前に富士であるタイヤメーカーテスト。しっかり戦うためには、この2回のテストでRC Fをもっと速くしなければいけません。だから今は(結果的な)タイム差があるからと言って、まったく安心はしていません。むしろ危機感の方が強いくらいです」

好結果にも楽観はしていない石浦だが、彼が警戒するGT-R勢では#12 GT-Rが今回のSUGOテストで初日トップ、2日間総合3番手となる1分11秒367を記録。辛い結末で第2戦の勝利を逃した#12 GT-Rも、巻き返しを期している。

ヨコハマ(YH)タイヤ勢からも石浦のコメントにあるように好気配が感じられ、#19 RC Fが1分11秒280で2日間総合2番手タイム。#24 RC Fも初日2位、2日目3位だった。タイヤ戦争も絡みつつ、レクサスと日産の戦いは一層白熱していきそうだ。なお、開幕2連勝により次戦SUGOには80kgのハンデを背負って臨むことになる#1 GT-Rは初日11位、2日目10位で、1分11秒983がベストだった(#1の松田はルマン24時間参戦のためSUGOテストには不在)。

厳しい戦況が続くホンダ勢では、昨年のSUGO戦ウイナーである#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴&伊沢拓也/BS)が初日3位、2日目5位と連日の陣営内トップ。NSX軍団としてもSUGO戦をターニングポイントに優勝争いに食い込んでいきたいところで、ファンもそれを切望している。

GT300クラスでは昨年のSUGO戦優勝者、#25 VivaC 86 MC(土屋武士&松井孝允/YH)が2日目午前にマークした1分18秒317が2日間総合のトップタイムだった。

今後もしばらくは水面下での攻防ともいえるテスト合戦が続いたのち、7月後半~8月にはSUGO、富士、鈴鹿と近い日程で3レースが開催されるSUPER GT。そこでテストの成果も発揮して、覇権に迫るのはどのマシンだろうか。興味は尽きない。

次の公式テストは7月8日(金)~9日(土)の日程で、鈴鹿サーキットでの開催。遊園地入園料金(中学生以上1700円)で観戦可能であり、現在オンライン等で発売中の第6戦鈴鹿1000km(8月27~28日)の前売り観戦券持参なら入場無料となる。

《遠藤俊幸》

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