クルマと芸術の新提案を、アウトレーヴが新会社設立

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コンサートを聴きに行く。それが軽井沢までのドライブの理由。これほど素敵なことはないのではないだろうか。
  • コンサートを聴きに行く。それが軽井沢までのドライブの理由。これほど素敵なことはないのではないだろうか。
  • 株式会社ポン・ド・レーヴの浅岡紀子代表と自身の作品。
  • 1930年製のシトロエンC6の収まるガレージ。
  • 車種縛りのミーティングとは異なる楽しみがある。
  • トークも軽妙。祖国のクルマシトロエン2CVの話も飛び出す。クルマ好きが多く集うコンサートで演奏に触れるばかりではなく、演奏家がクルマにも興味を示す。こういうことこそ文化交流だ。
  • 演奏を聴くだけではなく、実践も。貴重な機会だ。
  • そしてクルマの集いはメインイベントではないが、ちょっと見ないクルマの顔ぶれだ。
  • 往年の日常のような風景を止める駐車場もある。

東京都大田区でフランスやイタリアのクルマを中心に販売を手がけてきた株式会社アウトレーヴが、イベントや芸術、また様々な商品の輸入販売を手がけるグループ会社「株式会社ポン・ド・レーヴ」を設立した。

そのお披露目を兼ねて、アンシエントホテル浅間軽井沢で「Concert d'Hotel Ancient de PONT DE REVE2016」が開催された。朝軽井沢までのドライブを楽しんだのち、明るい時間からのマチネ公演でコンサートを楽しむというもの。到着してからコンサート開演までのひとときは愛車を囲んでクルマ談義に花を咲かせる人。コンサートの後はそのまま宿泊するからと、明るい時間から地ビールなどを傾けつつ、音楽などの話で盛り上がる人など、様々。このタイムスケジュール自体が、新しいコンサートスタイルの提案になっている。

この日のプログラムは、トロンボーン奏者小野隆洋氏と、コンサートの他後進の指導などでも活躍されているフランス人トランペット奏者アンドレ・アンリ氏、伴奏ピアノには若手期待のピアニスト高橋ドレミ氏を迎えての金管トリオ。オペラの場面から、金管のためのバロック作品、ガーシュインのメドレーなど多彩。

会場となったアンシエントホテル浅間軽井沢自体も実は株式会社ポン・ド・レーヴが空間演出で参画している。敷地内には1930年式のシトロエン『C6』を収めたガレージがあり、森の中でのゆったりとしたひと時を過ごすことができる。この中で新しいガレージライフを提案している。アンシエントホテル浅間軽井沢の田中離有社長は「現在は展示にとどまっているC6ですが、夏にはC6の車検を再び取得し、貴重なこのクルマでお客様を軽井沢散策にもご案内できればと計画しています」と話す。

日本語に訳すと「夢の架け橋」。この新しい会社の名前について、今回のコンサートの主催者でもある株式会社ポン・ド・レーヴの浅岡紀子代表は「今までアウトレーヴとして10年間、日本では大変貴重なクルマなども含めてお客様にご提案してまいりました。このこと自体喜びですが、そのクルマを介して多くのご縁が生まれました。そしてこのほどクルマにとどまらず、絵画、音楽、食やファッションなど、暮らしに様々な潤いと彩りを与えるものをご紹介していこうと考えております。その思いを込めて命名しました」と話す。

メッセージの中にもあったが、最近浅岡代表自身の描く絵画が画壇からにわかに注目を集めている。フランス、スペインなど、これまでヨーロッパの幾つかの美術展で入選を果たしており、来る8月には、国立新美術館で催される「日本フランス現代美術世界展」への出展も既に決定。画家としての才能も開花させている。

コンサートの来場者の一人は「もちろん自分で運転して愛車で渡るのも橋だが、勇壮な姿に思わずクルマを止めつい写真に収めたくなる。橋と言っても様々。今後の企画が楽しみ。今日は最初のコンサートにして金管トリオのプログラム。新しい幕開けの高らかなファンファーレを聞いた心地だ」と社名の由来に掛けて、コンサートの感想をこう語った。

《中込健太郎》

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