1月11日、米国で開幕したデトロイトモーターショー16。フォルクスワーゲングループのトップが、排ガス不正問題について、米国で初めて謝罪した。
これは、フォルクスワーゲングループのマティアス・ミュラーCEOが明らかにしたもの。同CEOは、「我々は顧客を深く失望させた。フォルクスワーゲンの不正行為を謝罪する」と述べ、初めて米国で謝罪を行った。
今回の問題は2015年9月、米国で発覚。フォルクスワーゲングループの一部ディーゼル車に、違法なソフトウェア、「ディフィートデバイス(無効化機能)」を装着。このソフトウェアは、車両がダイナモ上で排出ガス検査を受けていることを、ステアリングホイールや車輪の状態などから察知。排出ガス検査の時だけ、排出ガス浄化機能をフル稼働させて、検査に合格していた。
一方、通常の走行状態では、顧客が望む燃費や動力性能を実現するために、ソフトウェアの無効化機能が作動。排出ガス浄化機能が無効化されるために、排出ガス基準を大きく上回る有害物質を放出していた。
不正の震源地となった米国で、問題発覚後、初めて謝罪したフォルクスワーゲングループのマティアス・ミュラーCEO。「この事態を正すことを完全に約束する」と述べ、信頼回復に努める意向を示している。