気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2015年12月25日付
●「1億活躍」重点予算、来年度案96.7兆円、4年連続最大(読売・1面)
●MRJ納入1年延期、18年半ばに強度改善で(読売・10面)
●モルタル厚み設計の倍、千葉トンネル事故、自重で剥落か(読売・38面)
●アルトワークス15年ぶりに販売、スズキ、ファンの声受け(朝日・10面)
●クリスマスの夜エコカーで彩る(朝日・11面)
●ホンダジェット1号機引き渡し(毎日・7面)
●EV長距離ドライブも安心、走行距離2割アップ、充電スタンド整備進む(産経・14面)
●富士重、特別利益482億円、国から賠償金、今期業績上方修正(日経・17面)
●ガソリン、9週連続下落、店頭123.5円、6年6か月ぶり水準(日経・23面)
ひとくちコメント
2016年度の政府予算案が決まった。一般会計の総額が過去最大の96兆7218億円で、国債の発行額を今年度より減らすものの、それでも34兆円強を新たに発行せざるを得ない。財政状況は一段と厳しさを増すとみられる。
政府が来年度予算案を決定したことで、きょうの各紙は「『1億活躍』重点予算」(読売)、「緊張予算『痛み』先送り」(朝日)、「目立つ生活支援色」(毎日)、「税収増頼み、歳出減進まず」(日経)などの見出しが際立つ。
このうち、エネルギー関連予算では、企業や家庭の省エネ促進と電気自動車など次世代エコカーの普及に重点が置かれているという。きょうの読売などが取り上げているが、中でも次世代エコカーの普及では、ユーザー向けに計137億円の購入補助金を用意。EV用の充電スタンドや、水素で走る燃料電池車用の水素ステーションの整備にも補助金87億円を確保している。
また、情報通信関連では、自動走行する電気自動車や電動車いす、小型無人機などの普及を目指し、それらの開発費に9億8000万円を新規に計上した。
ただ、各紙とも社説などでは「国民を見くびっている」(朝日)、「財政健全化に手を抜き、納税者を裏切る予算だ」(東京)などの手厳しい指摘もあることも見逃せない来年度予算案だ。