約1億円の『マクラーレンP1』が存在感を示す曙ブレーキ工業のブース。同社が今回の東京モーターショーで最も見てもらいたいのが、開発したばかりの「10ポットブレーキキャリパー」という高性能ブレーキシステムだ。
この高性能ブレーキシステムは、ポルシェ『カイエン』やアウディのSUVなど高級SUVに搭載されるものと推察される。なんでも同社はマクラーレンホンダとテクニカルパートナーを組み、F1に参戦。開発者がチームと同行し、そこで学んだものを最大限に生かして開発したブレーキだそうだ。
「これから欧州で高級車をターゲットに横展開をしていき、なんとかブレンボ(イタリア)の牙城を崩していきたい」と同社関係者。欧州の大衆車はボッシュ(ドイツ)やコンチネンタル(ドイツ)といった“巨人”が圧倒的に強いので、曙ブレーキの作戦としては、両社の製品とは差別化し、価格の高い製品で食い込んでいって欧州市場を攻略していこうというわけだ。