【リノ・エアレース】「エアレース1」世界チャンピオンに掛ける男…トム・リチャード氏

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トム・リチャードさん
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9月18~21日に渡って、ネヴァダ州リノにて開催されたリノ・エアレースにて、「エアレース1 ワールドカップ」シリーズの世界チャンピオンをかけてフォーミュラ1クラスに出場するスウェーデン出身のトム・リチャードさんにインタビューした。

スウェーデン出身であるリチャードさんは、16歳でグライダーの飛行をはじめ、パイロットの免許を取るために17歳でアメリカへ移り住んだ。整備士やインスペクターとしての資格を取って成功をおさめた後、今度はパイロットとしてのキャリアを高めていく。エアロバティックスの経験を積んだ後、ウォーバード・アドヴェンチャー社を立ち上げて、複数の機体を所有する。

リノ・エアレースでは、最高峰にあたるアンリミテッド・クラスに参戦することに加えて、今年からスタートした「エアレース1」と呼ばれる世界選手権シリーズに参加している。

「リノ・エアレースの開幕直前員に、アンリミテッド・クラスに参戦するプレシャスメタル(P-51マスタング)を失ってしまったけれど、また新しい機体を手に入れて参戦したいと思っているんだ」

残念ながら、リノ・エアレース開幕直前にアンリミテッド・クラスにエントリーしていた「P-51マスタング」のプレシャスメタルを火災で失ったが、思いの外、明るい答えが返ってきた。

リノでは、「エアレース1」のワールドチャンピオンをかけて戦うことに専念した。すでにアフリカ、ヨーロッパと転戦し、各地で優勝をおさめている。ワールド・チャンピオンシップのポイントではリチャードさんが駆る「ホット・スタッフ(リベリー社製SM1C1R)」が圧倒的にリードしているため、今回のリノ・エアレースでは完走するだけで、優勝が確定する。

「リノ・エアレースでは、どうしても地元チームが有利で、予選のタイムも速いんだよ。会場のリノ・ステッド空港は高度が1500m以上と高いので、それにあわせた設定が必要になるからなんだ。今年はシリーズ戦の優勝を重視して完走を目指した飛び方を選ぶけれど、来年はもちろん、リノ・エアレースに照準をあわせて飛行機を作りこんでいこうと思っているんだ」

リノ・エアレースの最高峰であるアンリミテッド・クラスと、比較的新しいカテゴリーで世界シリーズを戦うフォーミュラ1・クラスの違いについても聞いてみた。

「フォーミュラ1・クラスは、追い越しが頻繁にあって、抜きつ抜かれつのレース展開だから、とってもエキサイティングだよね。それに対して、アンリミテッド・クラスはタイムによって順位が決まることが多く、ファイトは少ないんだ。ただし、アンリミテッド・クラスの最高速はフォーミュラ1の2倍にもなるし、飛行機を作り上げていく技術面が複雑なんだ。何十年も前の古い飛行機をベースに、大きなパワーを目指して改造するんだから、当然、トラブルもあるよね。飛行機を作り上げていくことから含めて、総合的な速さを競うのがアンリミテッド・クラスの面白さだと思うよ」

事前のインタビューで語った通り、リチャードさんが操縦する「ホットスタッフ」は、競い合いを避けて高度を高く取り、4位で完走。見事に、エアレース1のワールドチャンピオンを獲得した。


◆Thom Richard トム・リチャード氏
スウェーデン出身のパイロットであり、16歳から飛行機に乗りはじめ、27年間で1万500時間におよぶ飛行経験を持つ。不幸にも、リノ・エアレース開幕直前にアンリミテッド・クラスに参戦予定だった「P-51マスタング」のプレシャスメタルを火災によって失うが、フォーミュラ1・クラスに参戦した「ホットスタッフ」にてワールド・チャンピオンを獲得した。
《川端由美》

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